iPhone 13
David Imel for Engadget

今年9月に発売されたiPhone 13シリーズは、ディスプレイアセンブリをサードパーティー製に交換すると顔認証のFace IDが機能しなくなることが判明しています。分解レポートを公開した修理業者iFixitは、非公認の修理業者による交換を制約する仕組みを突き止めていました。

これに対して、アップルは後日ソフトウェアアップデートにより修理の制約を廃止すると発表しました。

iPhone 13シリーズに仕込まれた修理上の制約とは、小さな制御チップとディスプレイパーツとの紐付けです。これは新たな画面に交換した際には、アップルが認定業者だけに使用を認めたソフトウェアとサーバーを通じてiPhoneとディスプレイのシリアル番号を同期させることで、Face IDを機能させられるようになっており、サードパーティ製のディスプレイパーツの場合はこの制御チップがないため、iPhone本体とFace IDの同期ができなくなってしまいます。

一応は「ハンダ付けされたチップを元の画面から新たな画面に移植する」抜け道がないわけではありません。しかしそのためには、顕微鏡などの特殊な道具やスキルが必要となり(下記動画を参照)、これまで手作業で修理してきた(認定サービスでない)修理業者はディスプレイ交換という大きな収入源を失い、最悪は廃業にも追い込まれかねません。当然ながら修理を制約する仕組みが明らかになるや、アップルを批判する声が上がっていました。

そうした反応を受けて、アップルはThe Vergeに対して「画面交換後にFace IDの動作を維持するためのマイクロコントローラーを移し替える必要がない」ソフトウェアアップデートを展開する予定だと伝えたしだいです。

iPhone 13シリーズでの修理の制約が発覚したのは、ちょうど今年7月に米バイデン大統領が「修理する権利」を後押しする姿勢を示し、10月には米著作権局が修理に関するDMCA免除対象の拡大を勧告(メーカーによる保護機構の解除禁止を緩和し、修理しやすくする)した直後のことです。アップルとしても新たな修理制限により反発を招き、かえって「修理する権利」運動を加速する事態を避けたかったのかもしれません。

Source:The Verge