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アップルは15日、温室効果ガス削減への取り組みとしては初となる “Restore Fund”(再生基金)を発表しました。ちょうど4月22日、世界で地球環境について考えるアースデイの直前であり、その記念日に敬意と賛同を示したアップルストアのロゴが今年も緑になった直後のことです。

本基金は大気中から二酸化炭素を削減することをめざす森林プロジェクトに直接投資を行うことで、温室効果ガスの削減と同時に投資家が金銭的なリターンも得られる、というもの。ゴールドマン・サックスおよび環境保護団体コンサペーション・インターナショナルとの共同事業となります。

アップルが新たに立ち上げた基金は、総額2億ドル。その資金のもと、大気中から少なくとも年間100万トンの二酸化炭素を削減(道路上から20万台の自動車をなくすことに匹敵)することをめざしつつ、実現可能な財政モデルを提示することにより、森林再生に向けた投資活動を拡大することを目的としているとのことです。

この取り組みは、アップルがバリューチェーン全体を2030年までにカーボンニュートラルにするとの約束に向けた多角的な対応の一環で実施されるもの。サプライチェーン及び製品について期限内に直接削減できる二酸化炭素排出は75%と見込まれ、アップル本社が関わる残り25%分を、本基金を通じて解決しようと考えていると説明されています。

今回の発表につき、アップルの環境・政策・社会イニシアティブ担当バイスプレジデント、リサ・ジャクソンは次のように述べています。

「自然界には大気中から二酸化炭素を排除するのに利用できる最高の手段がいくつかあります。森林、湿地、草原といった環境は大気中の二酸化炭素を引き寄せ、それを土、根、枝に永久に貯蔵します。基金の設立を通じて、そこで金銭的なリターンを生み出しながら、二酸化炭素の影響を現実の測定可能な形で示すことで、私たちは将来的により幅広い変化を起こしていくのを目指しています。これが二酸化炭素の排除に向けた資本投資を世界中で推進することにつながります。私たちの願いは、他者にAppleが目指すゴールを共有していただき、危機的な状況に置かれた生態系の支援・保護に彼らが持てる資源を投じてもらうことです」

つまり森林に蓄えられた二酸化炭素を、植物などに吸収させて永久に大気中から締め出す、ということ。ゴールドマン・サックスが基金の管理を担当し、コンサベーション・インターナショナルがプロジェクトが厳しい環境および社会基準を満たしているか正しく評価。そこにアップルが加わり、基金の支援対象となるプロジェクトが今年後半にも決定される予定とされています。

今回の発表に際して、共同事業を行う2社は以下のコメントを発表しています。

「技術革新はアップルによる気候変動対策の中核をなすものであり、ゴールドマン・サックスはアップルとコンサベーション・インターナショナルとのパートナーシップを誇りに思っています気候変動への対応を急ぐためには、民間資本が厳格かつ高い基準で持続的に大気中の炭素を除去することを目的とした新規および既存の取り組みに協力する必要があることは、誰もが認めるところです。この基金を立ち上げることで、気候変動に影響を与えるための投資資金を大幅に増やすことができると信じています」(ゴールドマン・サックスのサステナビリティ&インクルーシブ・グロース部門のグローバルヘッドであるディナ・パウエル氏)

「自然に投資することで、現在のどの技術よりもはるかに効果的に、かつ早期に炭素を除去できます。「世界が気候変動の脅威に直面している今、私たちは排出量を劇的に削減できる革新的な新しいアプローチを必要としています。我々はアップルとの長年のパートナーシップをさらに発展させることに興奮しています。また再生基金による画期的なアプローチが大きな変化をもたらし、教育から医療まであらゆる分野を支える新たな雇用と収入によって、世界中のコミュニティに恩恵をもたらすと信じています」(コンサベーション・インターナショナルのCEOであるM.サンジャヤン博士)

またアップルは同日、2020年版の環境レポートを公開しました。持続可能性に関する取り組み全般の進捗の詳細は、こちらのページにて確認できます。

Source:Apple