アップル、バッテリー劣化iPhone低速化訴訟に530億円の和解金支払いへ

ただし新型コロナ影響のため「暫定的な承認」

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年05月17日, 午後 02:25 in Apple
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Will Lipman

アップルが電池劣化iPhoneを意図的に低速化していたことを認め、それが米国にて集団訴訟に発展してから2年以上が経過しました。

この件につき同社が5億ドル(約530億円)を支払うことに合意し、裁判官がそれを暫定的に承認したと報じられています。

法律ニュースサービスLaw360によると、審理を担当するエドワード・J.・ダビラ裁判官はZoomでの公聴会にて暫定的に承認したとのことです。ただし、折からの新型コロナウイルス感染拡大の影響から、最終的な承認期限は延長したいとの意向が伝えられています。

いわゆる「電池劣化iPhoneの意図的な低速化」への集団訴訟は一時は60件以上も提訴されていましたが、2018年4月に米広域係属訴訟裁判官会議によりすべてカリフォルニア地裁に移送するよう命じられ、1つの訴訟にまとめられています。今回の和解が成立すれば、長きにわたる訴訟にようやく終止符が打たれることになります。

この問題の始まりは2017年末、アップルがiOSにバッテリーが劣化した古いiPhoneの処理速度を意図的に遅く抑えるしくみ(いわゆるスロットリング)を組み込んでいたと指摘され、事実だと認めたことです。同社は不意のシャットダウンを回避するためと釈明しましたが、そのことをリリースノートには説明しておらず、大々的な抗議を引き起こしたしだいです。

アップルは説明不足を謝罪し、最終的にはバッテリー交換の大幅値下げを実施。その一方でiOS 11.3以降にはバッテリーの状態を確認できる機能を追加し、予期せぬシャットダウンが起こるまではパフォーマンス管理機能(低速化)をオフにしつつ、本機能が有効になっても再びオフにできるようにしています。

アップルが集団訴訟に和解金を準備中とは3月にも報じられていましたが、裁判文書には同社は法的な不正行為を否定しており、訴訟の負担と費用を避けるために和解したに過ぎないと記されていたとのことです。

この和解案が最終的に承認された場合は、影響を受ける全てのiPhoneユーザーに1台当たり25ドルが支払われることになります。具体的に対象となるのは米国のユーザーで、iOS 10.2.1以降が動作したiPhone 6、6 Plus、6s、6s Plus、7、7 Plus、およびSEのすべての以前または現在の所有者です。また2017年12月21日よりも前にiOS 11.2以降が動作したiPhone 7および7 Plusの米国の所有者も対象となります。

上記のバッテリー交換プログラムは全世界で1100万台ものiPhoneを対象に行われ、ティム・クックCEOは直接的な費用もさることながら新モデルの買い控えも招いたと示唆していましたiPhone 11シリーズに新たな電源管理システムが導入され、バッテリー劣化によるパフォーマンスへの影響を低減するしくみが内蔵されたのも、この「意図的な低速化」問題への深い反省が背景にあるのかもしれません。

Source:Law360

Via:MacRumors

 
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