Jeff Kravitz/FilmMagic
Jeff Kravitz/FilmMagic

Apple TV+が、トム・ハンクスの新作SF映画『Finch』を獲得したことが伝えられています。『Finch』は当初『Bios』のタイトルでユニバーサル映画が8月の劇場公開を予定していた作品でしたが、Apple TV+がAmblin Entertainmentから権利を購入、作品名も変更になったとのこと。

Apple TV+はこの作品がいつ頃配信を開始するのかについて明らかにしていませんが、エンタメ情報サイトVarietyの情報筋からの話では2021年後半になるとされます。

ユニバーサルが劇場からApple TV+に権利を売った理由については、まだまだ新型コロナの影響で映画館の状況が芳しくないことがあげられます。一時のように完全に閉鎖されているわけではないものの、2020年からスライドしてきた作品や新規の作品でスクリーンの取り合いになっていることを考えると、スタジオ幹部が配信のほうがより効率が良く投資を回収できる可能性が高いと考えた可能性もありそうです。ただ、Deadlineは、この作品が賞レースに参加できるよう、一部でノミネートの条件になる劇場公開も行われる可能性が高いとしています。

いずれにせよ、『Finch』はトム・ハンクスにとってはソニー・ピクチャーズで制作した『グレイハウンド』につづいてのApple TV+作品になります。ハンクス自身は『グレイハウンド』が劇場をスルーしてApple TV+公開になったことをあまり快く思っていなかったかもしれませんが、Apple TV+側はサービスを代表するビッグタイトルとして推せるハンクス作品に大きな信頼を寄せている模様です。

ちなみに『Finch』の内容は、太陽活動の大きな変動によって荒廃してしまった未来の世界、10年以上も地下シェルターで生活してきたハンクス演じるロボット技術者のフィンチは健康状態が悪化し、自身が去ったあとに愛犬グッドイヤーの面倒を見ることを引き継ぐためのロボットを製作。このロボットに「生きることの意味」を教えるべく、米国を横断する旅に出る…というもの。

生きる意味をロボットが理解できるのかというお題は、人間の心を理解し、命が有限であるにもかかわらず人間になることを願って成長していくロボットをロビン・ウィリアムズが演じた『アンドリューNDR114』や、逆に短命にプログラムされたレプリカントが生に執着し反乱を起こす『ブレードランナー』といった作品にも通じ、ある意味SFの定番ともいえるテーマ。『Finch』ではハンクスとロボット、そして愛犬の関係性がどのように変化していくのかが見所になるのかもしれません。

Source:Variety