Apple health
Apple

次期iOS 15やwatchOS 8では転倒リスクを測る歩行安定性「呼吸」アプリの強化など、全般的に健康関連機能の改善に力が注がれています。アップル幹部がそうしたヘルス機能を総括した「Apple Health」の進化や、AirPodsに健康関連センサーを搭載する可能性に言及したことが伝えられています。


アップルのテクノロジー担当副社長であるケビン・リンチ(Kevin Lynch)氏は米TechCrunchの取材に応じ、Apple Healthの始まりはApple Watchだったこと、カロリー測定のために心拍数データを取得していたところデータを保存する場所が必要になったために「ヘルス」アプリを作ったことを振り返っています。

そしてApple Healthのエコシステムの進化は、ユーザーの声に導かれて行われたものだったとも明かされています。

リンチ氏いわく、ユーザーは安静時の心拍数データを医師に提出しており、特に心拍数の上昇に関するものは重要だと気づいたとのこと。さらにアップルに対してApple Watchが医療従事者の医学的問題の発見に役立ったことを示す手紙が送られてくるようになり、そこからヒントが得られたと述べています。

それをきっかけに心拍数の変動を知らせる機能が導入され、アップル自らも医学研究者や医師の雇用を増やした(50人以上を雇って深刻な医療問題に取り組んでいたという報道もあり)とのことです。この取材では触れられていませんが、プライマリケア(総合診療)を提供する医療施設を開設したと伝えられたこともあります


そうした延長上にある新機能のひとつが、WWDC21で発表された歩行安定性というわけです。

リンチ氏いわく、本機能はApple Watchの転倒検知から発展したものだとのこと。これは臨床的にも有効な指標ながらも他の健康指標よりも改善するのがはるかに簡単なため、安定性を改善するビデオを見せて運動を促しているとの趣旨を語っています。

また同氏は、Apple HealthシステムがiPhoneやApple Watchなど複数のデバイスに搭載されたセンサーから有用なデータを引き出す「センサーフュージョン」を採用している(心拍数センサーや加速度センサー、ジャイロスコープからの入力を統合するなど)ことにも触れています。


そして、この健康センサー群にAirPodsを加えるつもりがあるのかと尋ねられたリンチ氏は「今日、私たちはすでにいくつかのデバイスでセンサーフュージョンを行っていますが、ここにはあらゆる種類の可能性があると思います」と述べて否定しませんでした。


さて、今後のAirPodsに健康関連センサーが搭載されることは、以前から噂されていました。アップルは複数の生体センサーをイヤホンに埋め込む特許を取得しているほか、近い将来AirPodsに生体測定機能と関連があると思しき環境光センサーを組み込まれるとの予測が報じられたこともあります

ランニングのときにかさばるiPhoneは自宅に置いておき、AirPodsやApple Watchだけを身につけて外出する人も少なくはないはず。また、それぞれは「頭部」と「腕」に装着とすることから、姿勢や運動についても細かくデータを取ることができるとも思われます。実現する日を心待ちにしたいところです。

Source:TechCrunch(US)