Junya Ishino Apple Watch Series 7

Apple Watchは大体2年おきに買い替えている筆者。昨年は、そのサイクルに当たり、Series 6のApple Watch Hermèsを購入しました。Series 4からのアップグレードだと、常時表示が可能になったのが大きな進化でした。そんななか、最新モデルとなるApple Watch Series 7の実機を試用することができました。ここでは、Series 6ユーザーからの視点での印象をまとめていきます。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲大画面化、狭額縁化でデザインが洗練されたApple Watch Series 7

最大の違いは、やはりディスプレイ。Series 7はディスプレイの表示領域をベゼルいっぱいまで広げたことで、サイズ感はほぼそのままに、文字などを大きく映し出せるようになりました。パスコードの入力用ボタンや、Apple Pay操作時のボタンなどが大きくなったのは、利用頻度が高いだけにうれしいポイントと言えるでしょう。新しい文字盤の「輪郭」も、縁まで広がるディスプレイを生かしたもので、Series 6以前のApple Watchには搭載されません。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲パスコードの入力ボタンが大きくなり、押しやすくなった。操作性はアップしている

この文字盤は、設定できるコンプリケーションこそ2つと少なめですが、カスタマイズできるカラーが豊富に用意されています。タイポグラフィのような文字もスタイリッシュで、Series 6まではApple Watch Hermèsユーザーだった筆者も、「(価格差を考えたら)これでいいかな……」と思ってしまったほど。ザクっとした印象論ですが、シリーズを重ねるごとに、アップル純正の文字盤も徐々に洗練されてきている印象を受けます。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲Series 7のみに提供される文字盤の「輪郭」

個人的には、この輪郭に加え、watchOS 8で加わった「ワールドタイム」もお気に入り。過去モデルでも使える文字盤では、「インフォグラフモジュラー」や「カリフォルニア」「クロノグラフプロ」なども雰囲気があっていいと感じています。一方で、Apple Watch HermèsはwatchOS 8専用の新規文字盤として「HermèsサーキットH」が用意されていますが、こちらはSeries 6以前のモデルでも利用可能。Series 7のハードウェア特性を生かしたものがないのは少々残念です。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲watchOS 8で加わった「ワールドタイム」。文字が細かいぶん、ディスプレイの大きさを生かしやすい

逆に、文字盤の選択いかんでは、せっかく大型化、狭額縁化したディスプレイのメリットを実感しづらいのが難点。特に、背景が黒い文字盤の場合、元々ディスプレイとベゼルが一体的に見えていたこともあり、並べて比較しても「目の錯覚かな?」と思うほどにしか違いが分かりません。Series 6からは約20%大型化しているディスプレイですが、少し離れたとこら見ると、その差を見分けるのは難しいと言えるでしょう。Apple Watch Series 7の利点を最大限生かすなら、ベゼルとのコントラストが大きい背景の文字盤を使うか、上記に挙げた「輪郭」を使うのがいいというのが筆者の答えです。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲狭額縁を生かした「輪郭」に設定したSeries 7と、Series 6以前のApple Watchを比較すると、サイズ差が際立って見える

Junya Ishino Apple Watch Series 7

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲逆に黒バックでフレームと一体化しているような文字盤だと、サイズ差が分かりにくくなる印象

ディスプレイサイズに関しては、文字盤や操作時に差が出てきますが、その他の部分についてはSeries 6からの進化が少なめ。特にセンサー類に関しては、追加のものが1つもなかったのは残念なところです。チップセットも「S7チップ」にバージョンアップしてはいますが、操作時に体感できるような差はありません。充電が速くなっているのは進化点の1つですが、Apple Watchは普通に使っていればバッテリーは丸1日に程度持つため、睡眠ログを取っている人向けと言えます。

Series 6ユーザーから見ると少々微妙な差分にはなりますが、Series 7専用の文字盤がどうしても使いたければ、買い替えもありだと思います。ディスプレイのサイズアップにより、操作性も向上します。逆に言えば、大きな違いはそのぐらい。Series 6のユーザーは無理に機種変更する必要はないと思いました。そもそもスマートウォッチとはいえ、Apple Watchも大きな枠では時計の一種。毎年大きなバージョンアップがあって買い替えざるをえないのは、正直ちょっとどうかと思います。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲常時表示で手首を下げている場合の明るさにも差がある。右がSeries 7で、室内では特に違いが分かりやすい

ただし、Series 5やSeries 4、SEを使っているユーザーにとっては、買い替える意味が大きくなります。例えば、Series 4のユーザーなら、Series 7に買い替えることで文字盤の常時点灯機能や血中酸素ウェルネスセンサーなどが利用できるようになり、処理能力も大きく上がります。Series 3以前のユーザーであれば、ディスプレイの大型化はさらに体感しやすくなるでしょう。アップルがSeries 7の比較対象としてSeries 3を挙げているのは、こうした旧機種を使うユーザーの移行を促したいのかもしれません。

また、アルミはカラーリングが変わり、ミッドナイト、スターライト、グリーン、ブルー(新色)、(PRODUCT)REDの5色展開になりました。試用したのはスターライトですが、これまでのシルバーに比べ、ややゴールドっぽさが増したことで高級感は高まった印象を受けます。時計はファッションアイテムの一部でもありますが、新色で気分を一新したい人にとっても、Series 7のApple Watchはいい選択肢と言えそうです。

Junya Ishino Apple Watch Series 7
▲スターライトを試用。ゴールドが混ざったようなシルバーで、アルミながら高級感が高まった