E-GMP
Hyundai

アップルの自動運転EVアップルカー(仮)はヒュンダイと生産契約を交渉中であり、生産はヒュンダイ傘下の起亜自動車の工場で行われるとの噂が先日から相次いで報じられています。そんななか、アップルカーがヒュンダイのEVプラットフォーム「E-GMP」を採用し、上手く行けば今後はゼネラルモーターズやステランティス(グループPSA)など他社とも提携する可能性があることや、非常に高額なモデルになるかもしれないとのアナリスト予測が伝えられています。

アップル関連のインサイダー情報で知られるアナリストMing-Chi Kuoの投資家向けノートは、最近のヒュンダイとの提携の噂を肯定しつつ、ヒュンダイモービス(自動車部品メーカー)が一部パーツの設計と生産を担当し、起亜が米国での生産ラインを提供するとの見通しを述べています。

そしてベースとなるE-GMPとは、ヒュンダイが12月に発表したBEV(バッテリーの電力だけでモーター駆動するEV)専用プラットフォームです。

Kuo氏いわく、そうした「幅広い開発力や生産力、ライセンスを持つ既存の自動車メーカー(ヒュンダイグループ、GM、ステランティス)との深いコラボレーションにより、アップルカーの開発時間が大幅に短くなり、市場投入までの時間が早められる」とのこと。自動車メーカーのリソースを活用することで、アップルは「自動運転ハードウェアとソフトウェア、半導体、バッテリー関連技術、フォームファクタと内部スペース設計、革新的なユーザーエクスペリエンス、Appleの既存のエコシステムとの統合」に集中できると述べられています。

とはいえ、Kuo氏はアップルカーを2025年に発売するのはかなり難しいかもしれないと分析しています。なぜならiPhoneでさえ、新型モデルは初期仕様の定義から大量生産まで18~24ヶ月かかるもの。まして自動車では開発時間が長くかかり、検証要件も高く、サプライチェーン管理も複雑で、販売およびアフターサービスの経路が大きく異なることを考えると、自動車の製造経験が不足しているアップルが2025年に発売したい場合は「すでに厳しいスケジュールに入っていると考える」とのことです。

またアップルカーは提携相手の自動車メーカーに利益をもたらす標準的なEVよりも「非常にハイエンドモデル」、つまり「大幅に高額」になるとも示唆されています。さらにiPhoneの組み立てパートナーであるFoxconnは、アップルカーの組み立て等には関与しないとも予測されています。

提携相手とされるヒュンダイは、アップルの下請け扱いされることを危惧して幹部らの意見が割れているとの噂が伝えられていました。もしもKuo氏の予測が当たっていれば、「アップルカーは超高級品、ヒュンダイEVは普及モデル」とブランドに格差がつきかねず、ヒュンダイが躊躇うのも無理はないのかもしれません。

これとは別にBloombergは、アップルが起亜自動車に4兆ウォン(約3770億円)の投資をしたとの現地メディアの報道があったと伝えています。アップルとしては、ヒュンダイの躊躇いを押し切るような攻めの姿勢を示している可能性もありそうです。

Source:MacRumors