Apple Car
Allard1 via Getty Images

アップルの自動運転EV製造をめぐっては、ヒュンダイおよび傘下の起亜自動車との交渉が物別れに終わったなど様々な噂が飛びかいました。そんななか、アップルカー(仮)の製造は既存の自動車メーカーではなく、iPhoneのようにFoxconnのような受託製造企業を使うことになるとの予想が伝えられています。

Bloomberg報道によれば、自動車メーカーは単なるアップルの下請けになりたくはないため、これらの企業との交渉は上手くいっていないとのことです。アップルとテスラで長年マネージャーを務めた人物は、まるでアップルがライバルのサムスン電子にiPhoneの製造を頼むようなもので、歴史ある自動車メーカーは破壊的な競争相手を助けるのに抵抗があるだろうと語っています。

そのためアップルはFoxconnやマグナ(米国最大の自動車部品メーカー。子会社のマグナ・シュタイヤーはメルセデス・ベンツやBMWなどの高級車の製造を請け負った)のような受託製造メーカーに目を向ける可能性が高いとのことです。iPhoneでは社内でデバイスを設計し、海外の請負企業に正確な仕様を伝えて製造を任せる一方で自社工場を持っておらず、同じやり方を自動車製造のサプライチェーンにも持ち込むというわけです。

これまで最も成功したEVメーカーのテスラは自社工場の運営で何十億ドルもの損失を出しており、黒字が計上できるようになったのは最近のことです。なにより工場は一般的に利益率が低いビジネスのため、アップルはそちらよりも慣れ親しんだ製造委託先を利用する可能性が高いと分析されています。

さらにBloombergは匿名アップル従業員の「Foxconnはアップルのエンジニアから指示を受けるのに慣れており、同社の工場はすでにアップルが設計した機器で埋め尽くされている」との証言も引用しています。つまりFoxconnはアップルとの上下関係が確立しているため、自動車製造でもパートナーになる見込みが高いと示唆されている模様です。

今年2月には日産自動車がアップルとは交渉していないと明らかにしたほか、フォルクスワーゲンCEOも「アップルカーを恐れていない」と述べており、既存の自動車メーカーとの提携は望み薄になりつつあることが窺えます。今後もしもアップルが自動車業界の常識を覆すほど利益率の高いビジネスを確立できたなら、チャンスを逃した諸企業は悔しがるのかもしれません。

Source:Bloomberg

via:9to5Mac