BMW
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つい先日、アップルが自動運転車の製造に関してヒュンダイおよび傘下の起亜自動車と交渉を進めていると報道された後、結局は物別れに終わった可能性が浮上していました。

そんな状況のもと、アップルカー(アップルブランド自動運転EVの仮称)の製造をBMWやマグナが請け負うかもしれないとのアナリスト予測が報じられています。

米CNNはまず、アップルは自動車製造を請け負うパートナーが必要だとの一般的な認識を確認。その上で、主な問題がアップル側に自動車メーカーにとって大きなうま味となる「(アップルの持つ自動運転の)技術の専門知識を共有するつもりがあるかどうかだ」と指摘しつつ、独コメルツ銀行の自動車アナリストによる「アップルは何も共有しません。アップルから得られる唯一の利点は、ボリューム(発注台数)です」との見通しを伝えています。

つまり、アップルは自社の技術を相手と共有せず、将来の製品に関する緊密化コラボレーションも含まない契約を望むだろうと。そうした関係は、自動車メーカーをアップルのためにiPhoneを組み立てて薄利しか得ていないFoxconnやPegatronのような立場にするもので、大手自動車メーカーが避けたいと思っている事態だというわけです。

この点は、まさにヒュンダイ社内で意見が割れていると噂されていたことです。垂直統合サプライチェーンのもと、鉄鋼からエンジンやトランスミッションに至るまでグループ内で一貫製造し、最終製品を送り出してきたヒュンダイにとってアップルの下請けになるのは望ましくないと見られていましたが、その後の展開は上記の通りでした。

独メッツラー銀行アナリストのユルゲン・ピーパー氏は、独自の自動運転ソフトウェア開発を考えるフォルクスワーゲンに関してもアップルの望む契約が願い下げであることは同様で「私は彼らが同意するとは思えない」と述べています。ほか、失うものが多い大手自動車メーカーにとっても事情は変わらず「アップルへの扉を開きたくないだろう」とのことです。

かたやEVや自動運転技術に多額の投資を行えない小規模メーカーらは、アップルとの取引にオープンである可能性があるとのこと。条件に合った1社がヒュンダイだったとしつつ、ほかホンダや日産、ストランティスやBMWの名前も挙げられています。

そのうちBMWは「アップルが自動車ビジネスに参入するのを受け入れなければならないし、それが進行中であれば、他社の代わりにパートナーになりたい」との見方をしているのかもしれないーーピーパー氏はそう推測しています。

またCNNは自社ブランドにはこだわらない、自動車を受託生産するマグナ・シュタイヤー(自動車部品メーカー、マグナ・インターナショナルの子会社)との契約もあり得ると指摘。すでにメルセデス・ベンツやトヨタ、BMWやジャガーなどの製造を請け負っているマグナならば、ブランディングやクリエイティブの主導権をめぐる争いは避けられるかもしれないと述べています。

いずれにせよヒュンダイとの交渉も表面化したほか、提携候補の1つといわれる日産の内田社長がアップルとの提携への興味を示唆したとの報道もありました一部のうわさ通り2024年に生産開始を予定しているとすれば、アップルが自動車メーカー各社に打診する動きはますます活発化していきそうです。

Source:CNN