iPhoneやiPadなどは後継モデルが次々と投入されている一方で、セットトップボックスのApple TVは2017年9月(Apple TV 4K発売)以降の更新が途絶えています。そんななか、アップルが2021年発売に向けて新型Apple TVを準備中との噂が報じられています。
Nikkei Asian Reviewはアップルが2021年にどのような新製品を用意しているかの見通しを、匿名情報筋に基づいて伝えています。すなわちMacBook ProやiMac Proを含むハイエンドコンピュータの積極的な生産スケジュールを準備しており、従来のインテル系チップをArmアーキテクチャの自社設計CPU(Appleシリコン)に置き換える真っ最中とのこと。これらは既にBloomberg等が報じており、目新しい情報ではありません。
一方で、追記される「ビデオオンデマンドサービス用のホームエンターテイメント機器であるApple TVの新型に、来年発売に向けて取り組んでいる(と情報通が言っている)」の方に注目が集まっているかたちです。
新型Apple TVが準備中との手がかりは、今年2月にiOS 13.4ベータ内から見つかっていました。それに続いてiOS 14ベータでは新型リモコン関連のコードも発見されているほか、Bloombergはじめ複数のメディアが新モデルの噂を報じており、「いつか出る」ことは確実視されています。
しかし、そのハードウェア構成については諸説あります。当初はiPhone XSと同じA12チップ搭載と見られていましたが、後にiPad Pro系列のA12X/ZないしiPhone 12と同じA14採用で新型コントローラーも開発中と述べる有名リーカー(未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)もいました。
そうした未確認情報のなかでも最新版は、おそらくJon Prosser氏によるものです。Prosser氏は5月にコードネーム「T1125」でA12X搭載、内蔵ストレージ64GB/128GBオプションありでもうすぐ発売される--との予測は外しましたが、11月には再び新型Apple TVに言及しています。
Can also be used in the Find My app when you’re away from home to alert you if any of your devices have been moved within or taken from your home.
— Jon Prosser (@jon_prosser) October 12, 2020
これはHomePod miniと同じくU1チップ、すなわちデバイス同士の位置特定や空間認識を向上させるUWB(超広帯域無線)機能が搭載されると示唆したものです。そしてProsser氏はHomePod miniの発表が10月のイベントで発表されることを的中させており、ある程度は信ぴょう性がありそうです。
日本では今ひとつ注目されないApple TVですが、大幅に性能がアップした上でApple Arcade等のゲームが新型コントローラーで遊びやすくなり、うわさ通り『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』に匹敵する新作タイトルが複数出るならば、巻き返しをはかれるのかもしれません。
Source:Nikkei Asian Review