マイクロソフト社長、一部アプリストアを反競争的と批判。米議員から「アップルは高速道路強盗」との声も

20年前のWindowsより反競争的とのこと

Kiyoshi Tane
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2020年06月20日, 午前 06:00 in Apple
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Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images

米議会下院の司法委員会は反トラスト法(独占禁止法)調査の一環として、Facebookやアマゾン、Googleやアップルに焦点を当ててデジタル市場での競争を調査しています。

この件につきマイクロソフトは調査の対象外ですが、同社のブラッド・スミス社長がアップルやGoogleを名指しこそしていないものの、それらアプリストア一般の慣行を批判したと報じられています。

スミス氏は政治専門ニュースメディアPoliticoの取材に対して、一部アプリストアが自らルールを設定し、高い手数料を取っていることに言及。「彼らのプラットフォームにアクセスするには唯一の道しかなく、彼ら自身が作った関門を通過するよう無理強いをしてくる」「場合によっては通行料を高く設定し、収益の30%を料金所の管理者に支払わなければならないこともある」と述べています。

その上で同氏は「D.C(米国)の話にしろブリュッセル(EU)の話にしろ、アプリストアの本質、設定されているルール、価格と徴収されている手数料、そして作られた全てのものが本当に独禁法上の正当性があるのか、もっと焦点を絞った議論をすべき時期が来ています」と主張しています。

ハイテク大手企業のMSといえども、App StoreとGoogle Playを通じてアプリを配信しており、アップルとGoogleに手数料を支払うソフトウェア開発業者のひとつ。たとえばユーザーがApp Storeを通じてMicrosoft 365のサブスクリプション等を購入するさいは、アップルにより15~30%の手数料が徴収されています。

あくまで企業名を特定しないスミス氏ですが、一部のアプリストアは20年前に独占禁止法違反の有罪判決を受けた同社のWindowsよりも「はるかに高い競争とアクセス障壁を作り出している」と批判しています。

ちなみに、ここでいう訴訟はMSがOSの独占を反競争的な手段で維持し、消費者の利害を犯したとして米司法省らが提訴したもの。2000年には連邦地裁がMS敗訴の判決を下しましたが(OS部門とアプリケーション部門の分割命令も出た)、翌年には連邦高裁が判決を差し戻し、2002年2月には和解が成立しています。

さらにスミス氏いわく、Windowsは開発者が複数のストアを通じて、または消費者に直接アプリを配布することを許可していると指摘。「他のアプリストアの慣行とは対照的です」とのことで、MSは長い法廷闘争を経て、独占禁止法に違反しないふるまいを身につけたと示唆しています。

かたや米下院のデビッド・シシリン反トラスト小委員長も、海外テックメディアThe Vergeの取材にてアップルの課す手数料が小さな開発者を潰すとして痛烈に批判しています。このインタビューは、メールアプリ「HEY」がサブスクリプション料金をアプリ内ではなくWebサイト経由で支払うようにして手数料を避けようとしたところ、アップルからポリシーに従わないならアプリを削除すると告げられたことを受けたものです。

シシリン氏いわく「アップルが持てる市場力のおかげで、同社は法外な手数料を請求している--これは高速道路強盗だ。人々から30%の支払いを巻き上げたり、さもなくば市場へのアクセスを拒否する。そんな支払いをすれば生き残れない小さな開発者を潰しているんだ。この市場で本当の競争があったら、こんなことにはならないだろう」とのことです。

おりしもアップルは、楽天Kobo等の苦情申し立てを受けた欧州委員会により、正式な調査が開始されたばかりです。大西洋を挟んだ両側から包囲網が迫っている感がありますが、そろそろ「アップル税」(App Storeでの手数料)の見直しを迫られるのかもしれません。

Source:Politico/The Verge

Via:MacRumors(1)/(2)

 
 

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