Arm Mac
Engadget Japan

アップルの開発者会議WWDC20にて発表が噂される、MacのIntelチップから独自開発Armベースチップへの移行計画。このプロジェクトが実は2015年頃から始まったもので、2023年~2025年にかけて4つのステップを経て全面的にシフトを完了するとの予測が伝えられています。

Twitter上で2020年のフラッグシップiPhone 12(仮)の画像などをリークしてきたFudge(@choco_bit)氏は、「ArmベースMacが近づいている。おそらく人々が予想するよりも早く」とツイートしたことを受けて、海外掲示板Redditにて詳細な解説を投稿しています。

Fudge氏によれば、アップルのArmベース移行計画はMacBook Pro(2016)にT1セキュリティチップを組込み、その後に(iMac Pro(2017)以降に搭載された)T2チップにアップグレードすることから始まったとのことです。これらのチップは同社がArmベースで独自開発し、それ以前のSMC(システム管理コントローラ)と置き換えた形ですが、それはArmプロセッサを搭載したマシンへの移行における重要なステップ(電力やパフォーマンスで生じる問題を事前に調査するため)だったとの趣旨が述べられています。

iOS/iPadOSアプリをmacOSに移植しやすくするCatalystプロジェクトも、最終的にはたった1つのアプリを開発するだけで全プラットフォーム(macOS~Apple Watchまで)で動かせるのを目指しているとのこと。iPhoneやiPadと同じく独自開発のArmベースチップが、その目標をさらに促進できるというわけです。

初のArmベースMacは、販売中止となった12インチモデルと同じ形となると予想されています。さらに、事実上廃止と見られるバタフライキーボードが復活するとの噂に言及。これが8~12コアのA14X(iPhone 12向けSoCであるA14(仮)をベースとしたチップ)と合わせて搭載されれば、とても高機能かつ持ち運びやすいマシンとなり、顧客にもいい結果をもたらすとのことです。

Fudge氏の解説でもう1つ目を惹くのが、IntelチップからArmベースに移行するに当たってのソフトウェア資産の継承です。MacApp Storeアプリはともかく、App Store外のアプリでは当然ながら互換性に問題が生じると予想。そこでアプリ開発者はx86_64(Intelチップ版)とArmバージョンの両方をビルドする必要があり……という風に、アップルが移行に当たって提供できる手段がいくつか列挙されています。

最も気がかりなのが、ほぼIntelプロセッサありきの「MacでWindowsが動く」BootCampは今後どうなるかという点でしょう。これにつきFudge氏はArm版Windows 10にてx64コードのエミュレーション、すなわち既存のIntelプロセッサ向けアプリを動作させる試みが上手くいっていないことを指摘しています。

そのため、もしもArmベースMacBookが登場しても、初期には(Arm版Windows 10でも動く)UWPアプリ以外はほとんど動作しないだろう。WindowsがArmベースのアーキテクチャと親和性が高くなるまでは完全に放棄される可能性が高いーーつまりArm版Windows 10で64ビットアプリが動くようになるのを待つしかない(MSが奮闘しているとの手がかりもありますが)とほのめかされています。

こうしたFudge氏の予想が正しければ、少なくとも2025年まで、あと4~5年はIntelチップ搭載モデルが更新され続ける可能性もあります。数年後には、Arm版Windows 10もx86版と互換性が高まっている(次世代Windowsに移行しているかもしれませんが)よう祈りたいところです。

Source:Reddit

Via:MacRumors