Astro Slide 5G Transformer

タッチタイピングできる大型のQWERTYキーボードを搭載したスマートフォンを次々と展開しているPlanet Computersの最新モデル「Astro Slide 5G Transformer」(以下、Astro Slide)の製品化が目前に迫ってきました。スライド式でキーボードが現れるギミックを持つAstro Slideは2020年5月にクラウドファンディング「Indiegogo」で資金調達に成功、2021年3月に製品出荷の予定でしたが新型コロナウィルスの影響によりスケジュールが遅れています。しかし日本語キーボードモデルを搭載したワーキングサンプルがすでに同社でテストされているなど、製品化は間もなくとなっているようです。

AstroJP
Astro Slide 5G Transformerの日本語キーボードモデル(ワーキングサンプル品)

Planet Computersは過去にリリースした2つのモデル「Gemini PDA」「Cosmo Communicator」もクラウドファンディングを使い製品化を行ってきました。Astro Slideの製品化の遅れを心配する声も多いと思いますが、その懸念を払しょくするようにPlanet Computersはメールマガジン形式でほぼ毎月最新情報を提供しています。最新のワーキングサンプルモデルは同社のYouTubeに実際に動作する動画もアップされています。

AstroJP
Indiegogo経由でほぼ毎月送られてくるAstro Slideの進捗状況に関するメール

 

最新の進捗状況(2021年7月23日付)によると、工場からのワーキングサンプル品第三弾となる「T2」が7月末に届き、Planet Computers独自開発のプリインストールアプリの詳細な動作チェックなどをこれから行う予定とのこと。YouTubeにはすでに第二弾として届いている「T1」サンプルによる本体のスライド動作や、Planet Computersの独自アプリが紹介されています。

AstroJP
YouTubeでは独自アプリの紹介も行われている

まだサンプル品とはいえ動画を見ると、普段はスマートフォン、ディスプレイを横にスライドさせるとキーボードが現れ、少し立てると超小型のノートPCスタイルになる——動きを見ることができます。スライド操作はかなりスムーズであり、同社の過去モデルと同じしっかりしたキーボードは文字入力もしやすそうです。

AstroJP
(左上)スマートフォンスタイル→(右上)ディスプレイを右にスライド→(左下)画面表示が回転、ディスプレイを立ち上げる→(右下)キーボードスタイル

また本体の背面デザインはこれまで詳細は不明でしたが、こちらも動画で見ることができます。背面には滑り止め効果として細かいラインが横に入っており、カメラ周りには同社のロゴである土星を模したロゴが入っているのも見えます。キーボードを出した状態で両手で持って使うことが多いだけに、滑らない表面仕上げにしているのは好感が持てます。

AstroJP

さてAstro Slideはクラウドファンディング終了後に一部のスペックの変更が行われました。現在世界的に問題となっている半導体不足の影響などもあり、チップセットとディスプレイの仕様が変わっています。チップセットは当初メディアテックのDimensity 1000でしたが、Dimensity 800に変更となりました。

AstroJP
メイン基板(左右に2枚並んでいる)。一番大きい金属カバーの窓の中に「MEDIATEK」の文字が見える

またディスプレイは6.53インチから6.39インチへとわずかに小型になりました。解像度は2340x1080ピクセルのまま変わっていません。ベゼルの幅が当初の設計時より若干広くなっていると思われます。

AstroJP
フロント面のベゼル幅(特に上下)は当初より狭くなったようだ

他にも細かい仕様変更があるものの、「タッチタイプできるキーボード搭載スマートフォン」という唯一無二の製品だけに、早期の製品化を願いたいところです。Planet Computersのこれまの製品は日本からの注文が多く、日本語キーボードのサンプルをいち早く公開してくれただけに、早く実機を使ってみたいもの。同様の機構を持つ製品は他社にもありますがキーボードサイズが小さく、机の上に置いて指先数本で軽快に文字入力ができるのはPlanet Computersの製品だけと言えます。

AstroJP
机上に置いて指先でも十分タッチタイプができる

キーボード付きスマートフォンとしてはBlackBerryスタイルの製品もありますが、両手持ち・縦型であることからAstro Slideとは異なる思想の製品といえます。「キーボード付きスマートフォン」は製品カテゴリとしてひとまとめにしてしまいがちですが、横型モデルと縦型モデルではユーザー層もユーザーニーズも大きく異なります(ただしマニアな方ならどちらも買うでしょうが)。

Astro Slideは長文も楽に打てるキーボードを搭載しつつも、ディスプレイを閉じれば普通のスマートフォンとして使うこともできます。これ1台でスマートフォンと超小型ノートPCを兼用できるため、外出時の荷物を減らすことができるかもしれません。製品化が見えてきただけに、正式なリリース日の早期公開に期待したいものです。