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家族でデータを共有したい、自分が使っている複数の端末でファイルを閲覧したい――そんな要望をかなえるのがNASです。

NAS(Amazon)

NAS(読み方はナス)は「Network Attached Storage」の略で、ネットワーク上でつながるハードディスク(HDD)のこと。HDDというと、PCに内蔵していたり、PCからUSBケーブルでつながっていたりするものを思い浮かべるかもしれませんが、それではつながっているPCでしか使えません。

でも、NASであれば自宅のネットワークとつながっているどの端末からでも、さらに外出先からでもアクセスできます。いわば、“自家製クラウドストレージ”というわけです。

選ぶ際に気をつけたいのは、容量の大きさだけでなく、RAID機能があるか、搭載HDD台数(ベイ数)は複数か、などの点です。

RAIDとは、複数のHDDを用いてデータの自動バックアップを取ったり、分散して書き込むことで書き込み速度を速めたりする技術のこと。「RAID 0」から「1」「5」「6」「10」があり、例えばRAID 0にはバックアップ機能はないものの、搭載する複数のHDDに分散して書き込むため書き込みスピードが速く、記載された容量すべてを使えるというメリットがあるものの、どれか1台のHDDに異常があると、データが失われてしまうというデメリットがあります。

RAID 1では、2台のHDDに同時に同じものを書き込む(ミラーリングする)ため、障害に強いというメリットがある反面、記載された容量の約半分ぶんのデータしか保存できませんし、RAID 0に比べて速度が遅いというデメリットがあります。RAID 5では3台以上のHDDに分散して書き込みつつ、その断片を複数のHDDにコピーするため、素早いアクセスと耐障害性の高さがあるというメリットがあります。しかしこちらも同じデータを複数のHDDに書き込むため、記載されている容量のデータを保存できるわけではないということを覚えておきたいものです。

そのほか、自分でHDDを取り付けるキットタイプかそれともHDD内蔵型(完成品)か、音楽やテレビ録画などのメディアに対応しているか、といったことも選定ポイントになるかと思いますが、今回は完成品かつ撮影した写真やビデオ、通常のファイルなどを保存しておける製品のみを紹介します。

I-O DATA HDL-AAX4/E

初心者でも扱いやすい高スペックNAS

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I-O DATA HDL-AAX4/Eは、高性能デュアルコア、2.5GbEポート(マルチギガビットLANポート)を搭載することで読み込み速度が最大173.5MB/sという超高速データ転送の可能なNASです。容量は4TB。HDDは1ベイのため、ほぼ全容量分のデータを保存できます。

RAIDには対応していませんが、USBポートに別のHDDをつなげることで、データのミラーリングが可能。最初は手軽に、慣れてきたら機能を拡張、という具合にNAS初心者にうってつけの1台だといえます。

有線またはWi-Fi接続のPCだけでなく、スマホとも連携できます。スマホでは、「Fotoclip」(写真や動画のバックアップ)や「Remote Link Files」(外出先からアクセス)などの専用アプリが用意されているため、難しい知識なしに、NASの恩恵に預かれます。また、DropboxやOneDriveといったクラウドストレージとも連携できるため、自宅作業中はI-O DATA HDL-AAX4/Eに保存しつつ、外出先では連携させておいたクラウドストレージにアクセスするといった使いかたも可能です。

Amazonでの販売価格は約2万2000円です。

I-O DATA HDL-AAX4/E(Amazon)

BUFFALO リンクステーション LS210D0401N

スマホから簡単設定ができて、初心者も安心

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BUFFALO リンクステーション LS210D0401Nは、1ベイ搭載、容量4TBのNASです。スマホアプリ「SmartPhone Navigator」が用意され、PCからだけでなくスマホから簡単にNASの設定ができるため、初心者向けといえるでしょう。

家庭内LANまたはWi-Fiからだけでなく、外出先からもファイルにアクセスできるWebAccess機能を搭載。スマホやPCの容量不足を補えます。また、Amazonでの販売価格が約2万円と低価格でありながら、メディアサーバー機能にも優れており、同製品に保存した音楽ファイルをLANでつながったPCのiTunes(最大5台)が自動で発見。再生対象になりますし、DTCP-IPに対応したテレビやレコーダーと一緒に使うことで、録画した番組を別の部屋で視聴する、といった使いかたも可能。SONYのnasneとも連携できます。

1ベイのため、RAIDには対応していませんが、軽度の論理障害であれば、データ復旧も無償対応。保証期間外または中度の障害でも有償で対応してくれるので、万が一のときでも安心です。

BUFFALO リンクステーション LS210D0401N(Amazon)

I-O DATA HDL2-TA8/E

RAID 1+外付けHDDでバックアップは万全

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I-O DATA HDL2-TA8/Eは、2ベイのHDDを搭載したNASです。RAID 1、つまりミラーリングに対応しているので、万が一のときでもバックアップは万全。大切なデータを保存するのにうってつけです。さらに、USBハードディスクをつなげれば、そちらへもバックアップ可能。スケジュール機能、世代管理もできるため、絶対に失いたくない書類を扱う人向けといえるでしょう。

「それほど重要なデータを扱っているわけではない」という場合はRAID 0での運用も可能。8TBまるまるデータ保存のために使うこともできます。自分で内蔵HDDを交換することもでき、HDDの故障時や、長期利用時のリプレース、メンテナンスをコストをかけずに行なえます。交換用HDDの上限は4TB×2となっているので、本製品と同シリーズの低容量モデルを最初は買っておき、後で大容量のHDDに交換する、といった運用も考えられるでしょう。

Amazonでの販売価格は、8TB容量のもので約3万5000円です。

I-O DATA HDL2-TA8/E(Amazon)

BUFFALO リンクステーション LS720D0802/N

“高速、大容量、本格派”を家族みんなで使う

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高速、大容量、本格派を一般ユーザーでも扱えるようにしたのが、こちらのBUFFALO リンクステーション LS720D0802/Nです。LANポートは2.5GbEのマルチギガ。プロセッサーはヘキサコア(6コア)のため、複数処理を同時に行なえます。

前面にはUSBポートを搭載しており、デジカメやUSBフラッシュメモリー、USB端子搭載のICレコーダーなどから直接データをコピーできるため、データ保存のためにわざわざPCを立ち上げる必要がありません。家族で気軽にデータを保管する場所として最適でしょう。

データの保存方法はRAID 0とRAID 1を選択可能。ミラーリングして万全のバックアップを取っておくか、とりあえず容量を取るか、を購入後に自分で決められます。保存した動画や音楽をテレビから楽しめるメディアサーバー機能、自宅内で地デジ録画を楽しめるDTCP-IP機能も搭載。外出先からは、それ以外のデータに手軽にアクセスすることができます。

Amazonでの販売価格は約4万6000円。約10万円の16TBモデルもあります。

BUFFALO リンクステーション LS720D0802/N(Amazon)

I-O DATA HDL-TA1/E

「とりあえずNASを始めてみたい」という人はコチラ

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I-O DATA HDL-TA1/Eは、「NASを試してみたい」「ネットワークとか難しくてよくわからない」と考えている初心者にピッタリのモデルです。ここでは導入しやすい低価格・低容量のモデルを紹介していますが、同シリーズには4TBのモデルもありますので、「初心者でも、長く使える大容量のものがほしい」という人でも安心です。

使い始めは簡単。LANケーブルを挿すだけで、スマホでは本体に付属するQRコードを読み取って「Remote Link Files」アプリからアクセス、Windows PCでは専用アプリ「LAN DISKコネクト」を使って管理者パスワードを設定し、それぞれのアプリでデータへのアクセスやディスク設定の変更などを行なえます。

同シリーズの製品を複数台設置、またはハードディスクをUSB接続すれば、バックアップを取ることも可能。万が一のときでも安心です。もちろん、家庭内LAN環境下だけでなく、外出先からもアクセスできるため、自家製クラウドストレージを月額課金なしに使えます。家族で使うものであっても、自分専用の「じぶんフォルダー」を作れるので、プライバシーも守られます。

Amazonでの販売価格は約1万2000円です。

I-O DATA HDL-TA1/E(Amazon)

記事中の製品はEngadget日本版チームが推奨しているものです。販売情報は記事執筆時点のもので、価格や在庫状況は常に変化しています。

NAS(Amazon)