Blue Origin
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ジェフ・ベゾス氏の航空宇宙企業Blue Originが、地球低軌道上の商業宇宙ステーション「Orbital Reef」の建造計画を発表しました。Sierra Nevada Corporation(SNC)の子会社Sierra Spaceとの共同事業で、完成・運用開始は2020年代後半を予定。ボーイング、Redwire Space、Genesis Engineering Solutions、アリゾナ州立大学など宇宙産業に深く関わる企業や学術機関が支援するとのこと。

この宇宙ステーションは、将来に向けた活発な宇宙エコシステムを構築することでビジネスモデルの成長を目指すものでBlue Originは「これまでの有人宇宙探査に続く宇宙開発の新たな章を開く」ものだと述べています。

説明によると、Orbital Reefは宇宙における「複合型ビジネスパーク」として運営され、国際宇宙ステーション(ISS)とほぼ同じ最大10人が滞在できます。世界水準のサービスやアメニティを備えた人間中心の宇宙建築を特徴とし、宇宙船やステーションの区画をドッキングするポートを複数備えます。

また、Orbital Reefはあらゆる国からあらゆる滞在者を迎え入れるオープンなシステムを採用します。「成熟した宇宙機関やハイテク企業から、宇宙計画を持たない国、メディアや旅行会社、スポンサーや資金提供を受けた起業家や発明家、未来志向の投資家など、あらゆる人がOrbital Reefに滞在できると述べています。

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Blue Originの上級副社長ブレント・シャーウッド氏は「地球低軌道で活気あるビジネスエコシステムが成長し、新しい発見、新しい製品、新しい娯楽、そして世界的な認知度が生み出される」と述べました。

Orbital Reefに携わるボーイングのISSプログラムマネージャー、ジョン・マルホランド氏はこのプログラムが「ISSと重複するものではなく、地球低軌道上で多様な企業にサービスを提供したり、専門家ではないクルーを受け入れたりするために一歩進んだもの」になると述べています。

なお、これまでのBlue Originにとって唯一の成功プロジェクトは、高度100kmの宇宙空間と搭乗者を打ち上げては帰還させるNew Shepardによる宇宙観光プログラムです。このプログラムではこれまでに8人が宇宙を体験し、ベゾス氏本人や"カーク船長"ことウィリアム・シャトナー氏といったセレブや著名人もそこに含まれます。

ちなみにBlue Originは、この計画以外には大型ロケットのNew Glenn(Orbital Reefへの物資輸送にも利用を想定)や、月面着陸船「Blue Moon」の開発を進めています。ただ、いずれもまだ開発段階を脱してはおらず、月着陸船についてはコンペを争ったSpaceXが契約を獲得したことでNASAとSpaceXに対して訴えを起こすなど本来とは違う方向で目立ってしまっていました。今回の宇宙ステーション計画は、それこそお金さえあれば、誰でも宇宙に行くだけでなく「滞在できる」時代の始まりを告げるものになるかもしれません。

Source:Blue Origin