部屋を暗くして目を閉じるも、かすかな物音が気になったり、逆に無音で耳が痛くなる夜。ちっとも眠れず天井をガン見する夜。Bose のSleepbudsシリーズはそんな夜のために開発された睡眠専用イヤホンです。
Bose のSleepbudsシリーズは一見よくある完全ワイヤレスイヤホンにみえますが、快適な入眠をサポートするために作られた製品で、再生されるのはBose Sleepアプリのオリジナルコンテンツだけです。
全額返金と言われても手放したくなかった
2019年10月3日、突如「BOSE SLEEPBUDSをご利用のお客様へ(重要なお知らせ)」という題名のメールがBOSEから届きました。2018年に発売した睡眠専用イヤホン「Bose Sleepbuds」の販売終了と全額返金補償を知らせる内容でした。
販売終了の理由は、充電やスマートフォンとの接続に課題があったためだと書かれていました。(私も一度交換してもらいました)
このメール、めちゃくちゃ衝撃だったんですよ。読んだ日付すらまだ覚えています。全額返金補償という点にもビックリしましたし、「え、返品しないよ!」と迷いなく思った自分のハマりっぷりを改めて実感したからです。手放す選択肢が少しも浮かばなかった。
なぜなら、眠れぬ夜をこれなしでどう乗り越えるか、すっかり忘れてしまっていたからです。私は隣家がパーティーを始めると眠れないですし、逆にシーンと静かすぎても眠れません。めんどくせえ。で、今現在に至るまで初代の「Sleepbuds」に頼っています。
そんな愛してやまない「Sleepbuds」シリーズの最新作が「Bose Sleepbuds II(以下、Sleepbuds II)」です。価格は3万3000円。
おかえりなさいと心から言いたい。でも、私の手元で元気に活躍する初代と、新しい「Sleepbuds II」はどう違うの? ということでメーカーからお借りして試用しました。ちゃんと進化して返ってきましたよ! マジおかえり!
ケースのサイズは同じ、イヤホンはより密閉感あり
充電ケースのサイズは同じです。
つけ心地のよさは相変わらず。初代も「Sleepbuds II」もフニフニと柔らかい。なのに寝返りでイヤホンが吹っ飛ぶことはありません。圧迫感をギリギリ感じさせない際どさを実現していますが、「Sleepbuds II」のほうが耳にピタッと収まります。耳栓感が上がりました。しかも寝返りを打ったときの音(布とイヤホンが擦れるちっさーい音)が気になりません。なるほど進化してる。
とはいえ、どちらも夜明けには耳から外れていることが多いです。寝ているあいだに取ってしまうのかもしれません。
課題だったスマートフォンとの接続は良好
ハードウェアだけじゃなく、ソフトウェアも進化しています。
「Sleepbuds」シリーズは、管理アプリ「Bose Sleep」に接続して使います。アプリを起動してイヤホンをケースから取り出すと接続できます。この接続が「Sleepbuds II」はめちゃ速い! 体感で2倍は速い。
初代に対して「もう少しこうだったら……」と感じていたのが管理アプリとの連携速度だったので、これは大きな進化だなと感じました。
サウンドの転送も速い! 新曲多数!
アプリとの接続が済めば、あとは耳にくっつけて眠るだけです。BOSEが提供する「飛行機のキャビン内の音」や「雨が窓を打つ音」を流します。ノイズキャンセリングイヤホンの分野では飛行機の音を全力でカットしにかかるBOSEですが、「あの音って眠くなるよね」と知っているんですよね。
ここにも違いがたくさんあります。まずサウンドの種類。新曲めっちゃ出てました。
サウンドライブラリから気に入ったサウンドを選び、イヤホン本体に転送して使います。この転送速度が驚異的に上がりました。爆速!
初代はアプリからイヤホンにサウンドを転送するのに30~40分はかかっていました。つまり「ちょっと違うサウンドをDLしたい」と思ったら、大抵の場合、翌日の晩に聴くことになるんです。「Sleepbuds II」だと気になるサウンドを気軽に出し入れできるので大変たのしい。
眠れなくなると必ず「Sleepbuds」のお世話になっていますし、泊まりがけの旅行でもお守りのように持っていきます。私は初代の「Sleepbuds」が天寿を全うするまでは使い続けますが、こんないい後継機が待っているとわかって、とても嬉しいです。自信を持っていろんな人に「Sleepbuds II」をお勧めします。