Bugatti
Bugatti

ブガッティ・オトモビルが「ブガッティ史上最速かつ最軽量のコンセプトマシン」をうたうハイパーカーBolide(ボライド)を発表しました。

車体重量1240kg、8リッターW16エンジンは出力1850PS、最大トルク1850Nm、パワーウェイトレシオ0.67kg/PSで、最高速度は500km/hを「はるかに上回る」という、贅肉をそぎ落としたカリカリマシンに仕立て上げています。

さらに、Bolideは決して最高速狙いの直線番長ではなく、F1マシンに勝るとも劣らない最高のハンドリングと敏捷性を備えるとのこと。現代F1マシンは過去最高のコーナリング速度を誇ると言われていることを考えると、クローズドボディのマシンで”F1同等”をうたうのは相当の自信がある証と言えるでしょう。

この”F1同等”とは決して適当に言っているのではなく、開発におけるシミュレーションの数値からくる話。ブガッティはBolideを紹介するウェブページで「ル・マン(サルトサーキット)で3分7秒1、ノルドシュライフェ(ニュルブルクリンク北コース)なら5分23秒1で回ってくる」と説明しています。

その秘訣となるのは、ルーフ上のエアインテークに独自の可変機構を備え、エアフローをアクティブに最適化する”モーフィング・スキン”かもしれません。この聞き慣れない機構は、低速時はなめらかな表面になっていますが、高速走行になると泡のように凹凸を生じさせて空気抵抗を10%、マシン上面と下面の気圧差による車体のリフトを17%も削減します。

ブガッティの技術開発責任者ステファン・エルロット氏は「ブガッティがFIAの安全規定を満たすサーキットに最適化したハイパースポーツを作ればどんなものになるか?という質問に対する究極の回答がBolideだ」と述べ、それが「将来の技術にむけた革新的な情報源」だとしました。F1はよく走る実験室と言われますが、ブガッティにとってはBolideこそがまさにそれというわけです。

ブガッティ・Bolideはあくまでコンセプトであり、シロンのように市販されるのか、またはハイパーカー規定にあわせてル・マン24時間レースに挑むのかといったことはわかりませんが、実際にこの青いハイパースポーツカーがサーキットをどのように走るのかは見てみたいものです。

ちなみに、サルトサーキットを3分7秒そこらで(計算上は)走れると豪語するブガッティですが、現在のサルトサーキットのコースレコードは小林可夢偉選手がトヨタTS050 Hybrid(2017)で記録した3分14秒771。LMP1カーによる全力アタックを6秒もちぎって走るのなら、BolideでWECに参戦すれば間違いなくチャンピオン候補になれるでしょう。

ただ、ル・マン・ハイパーカーの規定ではエンジン出力が750HP(760PS)に制限されることを考えると、やはりこのマシンは将来の量産車に向けたテストベッドで、活躍の場が与えられるにしてもフォルクスワーゲンID.Rのような方向になりそうな気がします。それでも、このマシンの全開走行を見てみたいのは、きっと皆同じ気持ちに違いありません。

source:Bugatti