Cadillac
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キャデラックが、高級自動運転EVコンセプト「InnerSpace」を発表しました。運転席と助手席はオットマン付きのカップルシートになっており、正面には大きなワイドスクリーン。他にはスリッパやブランケットを収納するスペースがある一方、ステアリングやペダル類といった自動車的なものがありません。

これはズバリ「ウチ来る?」ネゴシエーション案件が成立したときに、自らその場に駆けつけてくれる「ウチ」そのもの。もしくは「ウチ」へのつなぎの時間を演出するための空間とも言えるかもしれません。


ワイドで平たい外観は高級スポーツカーそのもので、内部にアクセスする際には左右のドアと共に大きなフロントウィンドウとサンルーフが大胆に持ち上がり、乗り込みの際に頭をぶつけるようなダサい事象の発生を回避します。そして乗り込んでしまえば、あとは何をしようが二人だけのワンダホーな世界が待ち受けます。

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…このようなクルマが実際にあったところで、購入して役立てられるのは経済的に恵まれた層だけ、と思った人は庶民的な感覚の持ち主です。しかし、キャデラックがターゲットとするのはまさにそのような富裕層であり、富裕層もまたキャデラックを愛します。そして自動運転のEVは運転する手間もいらず、大きく重いフルサイズSUVを購入するよりは環境にも配慮してますアピールが可能です。


キャデラックのデザイン担当ディレクターBryan Nesbitt氏は、EVと将来実現するだろう完全自動運転が「自動車の役割と、顧客が自動車に求めるものを根本的に変えるだろう」と述べ「われわれはモビリティがウェルネスのための道具になると想定し、この革新的コンセプトがどこに向かうかを模索しています。顧客に究極のラグジュアリー空間を提供し、移動で時間を奪うのでなく、そこにパーソナルな時間を提供します」と述べました。


自動車を運転するというのはドライバーにとってひとつの喜びではあるものの、逆にそれを面倒だと感じる人も大勢います。実際、技能を要するマニュアルトランスミッションはオートマチックトランスミッションの登場で、ほとんど絶滅危惧種となりました。そして現代の自動車は高度な制御技術による先進運転支援システム(ADAS)で武装し、高速道路などではハンドルを握らなくても走れる自動運転が実現しつつあります。

いまはまだ荒唐無稽と思えるこのキャデラックのコンセプトも、時が流れれば現実味を増してくることも考えられます。またこのようなコンセプトから、より一般家庭向けだったり、より高齢者に適した用途や技術の元になる気づきが見つかるのかもしれません。


Source:Cadillac