カシオ計算機は2月9日、オンラインで新製品発表会を開き、プロジェクターの新製品「FORESIGHT VIEW」を発表しました。同シリーズでは、WiFi接続やスピーカーを備えた「CX-F1」と、映像投影機能のみを搭載した「CX-E1」を用意します。推定市場価格は順に17万円前後(税別、以下同じ)と15万円前後で、発売時期は3月下旬を予定します。

ターゲットユーザーは法人で、コンサルティング業、医薬品情報担当(MR)、システクインテグレータ、ソフトウェア業、広告業、建設業を想定しているそうです。

「FORESIGHT VIEW」最大の売りは、A5サイズ(215x43x152mm)かつ本体質量約1.1kgを実現しながら、2000ルーメンの輝度が担保されていること。それに加え、専用バッテリーでも駆動するほか、最短5秒で起動するのも特徴です。

同社製プロジェクターの光源エンジンは、レーザー光の明るさと赤色の光源として小型で省電力の利点を兼ね備えたLEDを組み合わせているのが特徴。発表会に登壇した同社の加瀬智史氏によると、「FORESIGHT VIEW」では、集光レンズとミラーを融合し、小型化したことなどにより、現行のスリムシリーズであるXJ-A257などから奥行き方向を約50mm短縮できたそうです。

▲同社 開発本部 開発推進統轄部 第二開発推進部 部長の加瀬智史氏は『従来モデルから奥行きを約50mm短縮した』という

また加瀬氏は冷却システムを見直したことにも触れ、『透過型表示素子を用いた方式や、ランプ光源方式では、一般的に直接、風を吹き付けて冷却する必要があり、その風が汚れていると、デバイスの性能低下につながるため、専用の風の通り道が必要となる』と述べました。

そこで同社の採用するDLP方式と半導体光源方式の特徴を生かし、光の通り道に直接、風をあてることなく、背面から熱を吸い出し、ヒートパイプなどを用いて熱を移動させる熱輸送技術を駆使し、1つのファンで効果的に熱源を冷却することで、省スペースな冷却システムを実現できたといいます(加瀬氏)。

▲冷却システムの省スペース化を図った
▲ FORESIGHT VIEW のスペック

カシオ計算機の技術を生かせる領域についても言及

これまで学校や会議室向けに製品展開をしてきた同社ですが、設置型プロジェクターの成長が見込めないと判断し、独自の光源エンジンを最大限に生かした光学設計技術を取り入れ、製品の小型化に舵を切った格好です。

同社によると、新型コロナウイルスの感染拡大により働き方が多様化したことで、プロジェクターを持ち運ぶ需要が高まっているとのこと。そのため、ビジネスバッグに入れて持ち運べ、外出先でのプレゼンテーションなどの場で活用できる「FORESIGHT VIEW」の利点を訴求していく考えです。

今後の展望について、同社事業開発センター長の中山仁氏は『物理的空間に情報を表示するプロジェクションAR市場はモビリティへの普及も期待されており、同社の技術資源を生かして新たな事業領域も創造したい』とコメントしました。

具体的には、プロジェクションエンジンをモジュールとして製品や設備に組み込み、事業拡大の軸として展開していくとしています。また、人と人が対面する際に使うプロジェクター製品を展開することで、エンドユーザーに直接貢献することに加え、ブランドの確立を目指したいとしています。

CASIO FORESIGHT VIEW
▲同社事業開発センター長の中山仁氏は、独自技術を生かせる領域や今後の展望について語った


Source : カシオ計算機