G'zOne TYPE-XX

タフネスケータイの代名詞的な存在といえるG'zOne シリーズ。唯一無二の存在として時代とともに進化し、2011年にはG'zOneシリーズ初のスマートフォン「G'zOne IS11CA」が発売。その後も5G時代へと続くのかと思いきや、2013年にカシオ計算機が携帯電話事業から撤退したことで、「TYPE-L」を最後にG'zOneシリーズは姿を消しました(開発が途絶えました)……。

そんなG'zOneシリーズの20周年を記念した4G対応のタフネスケータイ「G'zOne TYPE-XX」が2021年12月10日に発売されます。価格は5万2800円。販路はauショップ、家電量販店などのau取扱店、 au Online Shop 。

auブランドから販売されたタフネスケータイやスマートフォンといえば、G'zOneのDNAを受け継ぐTORQUEシリーズがありますが、新たに発売されるG'zOne TYPE-XXはその後継的な位置づけではなく、G'zOneブランド名を冠した2010年発売の「G'zOne TYPE-X」以来となる端末。製造はTORQUEのメーカー京セラが担当しますが、デザインはカシオ計算機の歴代G'zOneデザインチームが手掛けます。

早速 G'zOne TYPE-XX の実機を入手しましたのでレビューをお届けします。

■ 歴代レジェンドモデルの良さを踏襲

まずはデザインやハードウェアの特徴からチェックしてみます。G'zOneを語るうえで欠かせないのが独自性のある見た目。チェックすべきポイントはたくさんあります。

本体を閉じた状態を見てみると、ヒンジのすぐ下に備わるバンパーは、本体を吊り下げた時の重心が考慮されており、左右にストラップ、中央に幅20mmのベルトを通せるようになっています。今どき首から携帯電話をぶら下げている人は昔ほど見かけなくなりましたが、このバンパーは落下時の衝撃から本体を守る役割も果たします。

G'zOne TYPE-XX Review
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中央にはG’zOneのトレードマークのひとつとして、歴代レジェンドモデルに採用されてきた丸形サブディスプレイが備わります。もちろんメインではないため、できることは時計表示や後述のアウトドア機能に関する情報表示にとどまります。ちなみに、開発チームいわく「より精密感を増した部品構成とともに、カバーレンズ表面には低反射コートを実施した」とのことです。

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その丸形サブディスプレイのすぐ上に備わるのがデュアルスピーカー。強風や乗り物の騒音に負けないくらいの大音量(96dB = 3kHz / 計測距離10cmで本体を開いた状態)で、着信などがあったことを知らせてくれます。

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▲ デュアルスピーカー

続いて背面をチェックすると、上部にはテーマモチーフでもあるアルミ切削のカメラリングや、タフ性能を表す背面彫刻がきれいな六角形状で配置されており、細かいディティールひとつひとつにまでこだわってデザインされていることが伝わってきます。

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▲ カメラリング

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▲ 伝統的な背面のデザインが際立つ

背面の下部には初代G'zOneで初採用されたスクリューバッテリーロックが備わります。専用工具を用いて回す金属ノブにより、バッテリーカバーをロックできます。バッテリーカバーを外せばバッテリーの交換ができるのも昨今のスマートフォンにはない良さといえるでしょう。

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▲ 初代G'zOneのスクリューバッテリーロックも復活。専用工具を用いてバッテリーカバーを開閉する
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▲ バッテリーカバーを開けると、本体内部に水や埃の混入を防ぐためのゴムパッキンが備わることが確認できた

ジグザグ形状の側面断面はカシオケータイの伝統でもある『開きやすさ』と、手に持ったときの滑り止めの両方に役立っていると感じます。個人的には折りたたみスマートフォンよりもG'zOne TYPE-XXのほうが開閉しやすいと思いました。

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▲ USB Type-C 端子を備える
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手に持って開いてみると、六角カーソルの表面にワッフル状のテクスチャーが施されたセンターキー、初代G'zOne(C303CA)へのオマージュでもある円形10キー、よく使う機能を最大2個まで登録しておけるカスタマイズキーが配置されています。

とくに円形10キーは指の腹はもちろん、爪の先で押したときの打鍵感があり、軍手やグローブをつけたままでも操作できました。バックライト付きなのもGood。

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■ ウィズコロナ時代に復活したG'zOneケータイは汚れたら洗える

さて、いよいよ『タフネスケータイとしての機能』について、いま明かされていることをチェックしてみます。

G'zOneの特長である防水・防塵など、アメリカ国防総省制定のMIL規格19項目に準拠した耐久性能を有し、さらに高さ1.8mから鉄板・コンクリートに製品を26方向で落下させるメーカー独自の試験をクリアしている、という点はタフネスケータイの定番仕様なので驚きませんでしたが、コロナ禍で需要のある除菌に耐えられるというのがポイントだと思います。

外の水や砂埃に強くても洗えない……という端末は過去を見返ると意外にも数多く存在しており、昨今『泡ハンドソープで洗える』という点をやたらとアピールしているのは、arrows(FCNT)やrafre(京セラ)などを含むごく一部の製品。

ただ、いくら洗えるといっても、メーカー側が開示している条件を満たす必要がります。

G'zOne TYPE-XXの場合は、事前にバッテリーカバーや外部接続端子カバーをしっかり閉じたうえで、力加減に注意しながら洗うことが条件。それに加えて、京セラのサイトには下のように明記されています。

  • 国内メーカー製の泡タイプのハンドソープ/ボディソープを使用すること

  • 種類の異なる泡ハンドソープ/泡ボディソープは混ぜないこと

  • キッチン用・業務用・無添加・アルカリ性のハンドソープ、業務用・無添加・アルカリ性のボディソープや、石けん、洗剤、入浴剤、シャンプー、リンス、洗顔料、メイク落とし、歯磨き粉などを使用しないこと

  • 付着した場合にはすぐに水で洗い流すこと

さらに、G'zOne TYPE-XX の公式サイトには「( ①イソプロピルアルコール 99.7% ②エタノール 99.5% ③次亜塩素酸ナトリウム 1.0%のいずれかを含ませた布での )拭き取り試験を実施した」と記載されていますが、これらは試験環境下での確認内容および項目であり、当然ながら必ずしも保証されるものではない、というのが留意点となります。

また、卓上ホルダ、2WAYストラップ&マルチケース、電池パック(交換用)、京セラ3.5φTypeC変換ケーブルが別売りで用意されますが、願わくば卓上ホルダだけは同梱して欲しかったです……。ゴムパッキンが付いたキャップの頻繁な開閉は防水性能の低下につながりますので、実店舗やオンラインショップには専用アクセサリーの在庫を切らさないでほしい、と切望します。

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▲ 卓上ホルダ、2WAYストラップ&マルチケース、電池パック(交換用)、京セラ3.5φTypeC変換ケーブルは別売りとなる

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■ 隠れミッキーのような仕掛けも

G’zOne TYPE-XXのソフトウェア面で最も特徴的なのが、アウトドア系の機能をひとつのアプリで確認・利用できる点。具体的には、「OUTDOOR APPLICATION」というアプリと、4つ ( 加速度/地磁気/気圧/温度 ) のセンサーが内蔵されており、天気や気圧、温度などを確認できます。中でもとくに興味深いのが、指定した各地点の潮汐情報を確認できる「潮汐=TIDE」と、指定した地点の魚の活性度を確認できる「魚の活性度=FISH」という項目。

G'zOne TYPE-XX Review
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▲「OUTDOOR APPLICATION」にはあらかじめ地点を指定しないと使えない機能がある
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▲「潮汐=TIDE」に関しては、気象庁のホームページからデータを取得し、全国各地の潮位の予測値が表示されるため、実際の潮位データとは異なるとのこと(左)。「魚の活性度=FISH」については、月の満ち欠けと潮位の予測から、魚が活発に動く時間帯が示されます。釣果を見込める時間帯を確認し、釣りの計画に役立てることができる(右)

便利だと感じたのが、同アプリ内のメニュー(ハードウェアキーの電話帳マーク)を押すと、定刻、圏内・圏外、温度、高度、距離を音声で知らせてくれること。これは「音声読み上げ通知」という機能ですが、本体を閉じた状態でのみ動作します。

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▲ サブディスプレイに表示したい内容も同アプリ内のメニューから設定することが可能

上記のほかにも「サウンド・通知」→「ブザー音」という順に進むと、ホイッスルやクマ鈴などの音を選べるます。とくにクマ鈴は山歩きなどでの熊よけに活用できます。これは「TORQUE X01」で最もアピールされていた機能のひとつ。それがG’zOne TYPE-XXでも使えるのは地味にうれしいポイントです。

機能面でひとつ留意すべきなのが、おサイフケータイ(FeliCa)に対応しない点。フィーチャーフォン(ガラケーとも呼称されます)の利用者激増や、決済インフラの浸透につながったとされているおサイフケータイには、QUICPay、楽天Edy、モバイルSuicaなどをまとめて管理できる利便性がありましたが、各サービス事業者が利用者の減少を鑑み、フィーチャーフォン向けのサービスを終了しています。

どうしてもおサイフケータイをG’zOne TYPE-XXで使いたい……という要望はかないませんが、おサイフケータイはメインのスマートフォンで、電話などの限られた機能をサブのG’zOne TYPE-XXで使う、という人にとってはさほど気にすべきことではなさそうです。

遊び心のある仕掛けもG’zOne TYPE-XXならではの良さです。かつてカシオ計算機とカシオ日立モバイルコミュニケーションズが開発したauケータイには、ペンギンのキャラクターが人気の「カシペンケータイ」の愛称で親しまれたシリーズが存在しましたが、そのキャラクターがG’zOne TYPE-XXにも登場します。隠れミッキーならぬ隠れペンギン的な仕様もG’zOne TYPE-XXを使っていて面白いと感じました。

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▲ アラームの画面

■ 20周年にふさわしい出来のG'zOne TYPE-XX

ここまでお伝えしたように、G'zOne TYPE-XX のデザイン性やタフネス性能、それにソフトウェアに関しては、申し分ないクオリティーです。ここまでの完成度ならG’zOneの『スマホ版』もほしいところ。G'zOne TYPE-XX はまさに令和によみがえったデザイン・タフネスケータイといえるべき存在でしょう。

また、『3Gサービス終了後もG’zOneブランドを使い続けたい』──というファンの声にもきっと応えることができるはずです。


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