[名称] CD-RW(CD-ReWritable)
[種類] 光ディスク(780nm)
[記録方法] 相変化記録
[サイズ] 120mm
[容量] 650MB~700MB
[登場年] 1997年頃~

今や淘汰された懐かしの記録メディアたちに光を当てるこの連載企画では、ゆるっと集めているリムーバブルメディア・ドライブをふわっとご紹介していきます。

連載:スイートメモリーズ

「CD-RW」はフィリップス、ヒューレット・パッカード、三菱化学、リコー、ソニーの5社によって規格化、開発されたCDメディア。CD-ReWritableの略称です。

CD-Rでは色素を焼くことで異なる反射率を作り、記録/再生していましたが、CD-RWでは記録層素材をレーザーで加熱して溶かし、冷却速度を制御することで結晶状態を変化させ、異なる反射率を実現しているという点が異なります。

CD-RWの使い方はCD-Rと同じで、ライティングソフトやパケットライトソフトを利用します。今だとWindowsなどのOSから標準で書き込めますが、CD-R/RW全盛期の当時は、専用のソフトを使うのが一般的でした。

CD-RとCD-RWの大きな違いは、CD-Rが1度しか書き込めないのに対し、CD-RWはデータを消去することで再度書き込み可能になる事。ただし、一部分だけの消去&再書き込みはできず、ディスク全体を消去する必要があります。ちなみに、書き換え可能な回数は1000回程度。PDの50万回、MOの1000万回と比べれば圧倒的に少ないですが、全体消去しかできないため、実用上は問題ありません。

再利用できるという点で優れているCD-RWでしたが、CD-Rと比べて反射率が低いため、非対応ドライブでは読めないことがあるという欠点がありました。といっても、CD-RWが書き込めるドライブなら間違いなく読めますから、PCではまず問題ありません。他の機器、例えば音楽CDを作ってカーオーディオで再生する、といった場合だけは気を付ける必要がありました。そもそも、そういった用途なら読める可能性の高いCD-Rを使えって話ですけど。

レーベル印刷可能なメディアでない場合、製品名や細かなスペックが書かれていることがあります。この写真のメディアもそうで、CD-RWだということ以外に、容量となる「700MB」、書き込み対応速度となる「1× 2× 4×」、そして「DirectCD FORMATTED」という表記が見られます。

「DirectCD FORMATTED」というのは、DirectCD(パケットライトソフト)でフォーマット済みだというのを表すもの。パケットライトで使う場合は最初にフォーマットする必要があるのですが、その手間がいらないわけです。フロッピーディスクやMOでいえば、「PC-98用 MS-DOSフォーマット済」とか、「Macintoshフォーマット」とかと同じですね。

ただし、DirectCD以外のパケットライトソフトで使いたい、もしくは、パケットライトではなく通常のライティングソフトで使いたいといった場合は、一旦消去する必要があるので二度手間となります。

記録面の色は銀色というか、金属質な灰色といったもの。CD-Rは有機色素を使うこともあって、青や緑、金色など意外とカラフルですが、CD-RWは材質が限られることもあって、どのメーカも同じような色です。

ちなみに、このメディアは何も書き込まれていないので、記録面の乱反射も少なくキレイなまま。データを書き込むとその領域の反射率が変わるため、うっすら色が変化するのはCD-Rと同じです。

書き込み速度は初期こそ1~4倍速でしたが、2000年には4~10倍速(のちに12倍速)の「High Speed」、2002年には16~24倍速の「Ultra Speed」、2003年には32倍速の「Ultra Speed+」(32倍速Ultra Speed、とも)が登場しています。

せっかく高速化したCD-RWですが、これらが出た頃にはCD-Rのメディア単価が暴落しており、時間をかけて消去・再利用するより、CD-Rを使い捨てた方が手軽だったことから、あまり利用されなかった印象があります。

また、2001年からは記録型DVDの台頭もあり、CDの利用そのものが減少。高速化したCD-RWもあまり目立つことはなく、使われなくなっていきました。

ちなみに現在でもCD-RWのメディアは購入できますが、そのほとんどが1~4倍速。探せば4~12倍速のHigh Speedも見つかりますが、Ultra Speed以上はレアです。手元にある人は、大切にしてあげてください。

連載:スイートメモリーズ


参考:

Philips、ソニー、リコーなど5社がCD-ReWritableの発売時期などを発表, PC Watch
MP6200シリーズ(世界初のCD-RWドライブ), リコー
CD-RWの新規格に対応し、最大10倍速書き換えが可能なCD-R/RWドライブ「リコー MP7120シリーズ」を新発売, リコー