国産フードデリバリー Chompy 本格始動。送料無料でUber Eatsに対抗、そのカラクリは

渋谷エリアでNo1めざす

小口貴宏(Takahiro Koguchi)
小口貴宏(Takahiro Koguchi), @TKoguchi787
2020年08月6日, 午前 11:35 in news
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Uber Eats対抗となる国産フードデリバリー「Chompy」 (チョンピー)が本日(8月6日)より正式サービスを開始しました。

「Chompy」は、日本のスタートアップ「SYN」(シン)が運営。まず東京・渋谷駅3km圏内の飲食店を中心に400店舗をラインナップし、単発の仕事を請け負う個人事業主を活用したフードデリバリーを展開します。なお、今年2月よりオープンベータ版のサービスを展開していました。

配送料タダ「らくとく便」を提供

Uber Eatsに比べた特徴の1つ目は「配達料」の安さです。これは、商品を配達する際に、店と注文者を「ポイント・トゥ・ポイント」で結ぶのではなく、店と注文者の間に中継地点を設ける「ハブ・アンド・スポーク」方式の採用で実現しています。

具体的には、2名の配達員のうち、片方が店から中継地点までを、もう片方が中継地点から注文者までの配達を担当します。これにより、通常1回700円程度かかる配達コストを4分の1程度に圧縮し、配送料無料を実現しています。また、加盟店が支払う取引手数料も、取引金額(税込)の30%程度と、Uber Eatsに比べて安く抑えているといいます。

なお、配達時間は「ポイント・トゥ・ポイント」方式のUber Eatsに比べて多くかかりますが、『昼食を10時59分までに注文すれば12時〜12時半までにお届け』『夕食を17時59分までに注文すれば19時〜19時半までにお届け』という形で、昼夜の2部制とし定時性をもたせることで、利便性を確保しています。

この配達方式は「らくとく便」という名称で展開し、「Chompy」サービスエリアのうち池尻大橋駅および恵比寿駅周辺で利用可能でき、順次拡大する予定です。

その他エリアでも、友人や知人同士で一緒に注文することで配送料が無料となる「グループ配送」や、1回の注文で複数店舗を横断して購入できる取り組みを導入。フードデリバリー利用の障壁となっている「配送料」の引き下げを図っています。

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一部地域で利用できる「らくとく便」はハブアンドスポーク方式で配送料を削減

店舗は審査制、ゴーストレストラン対策も

特徴の2つ目が、厳選した店舗ラインナップです。チェーン店も多く加盟するUber Eatsなどに比べ、Chompyでは地域に根ざした個店を中心に、厳選した400店舗をラインナップ。登録は審査制とし、『どれを注文してもおいしい』状態を実現したといいます。

また、フードデリバリーでは、見せかけの専門店、いわゆる「ゴーストレストラン」が急増しています。実店舗を持たず、チェーン店のキッチンなどを間借りしながら「○○専門店」をうたうフードデリバリー専業店のことで、ユーザー側からは実際に店舗を持っている店と見分けがつきません。

Chompyでもゴーストレストランの登録は受け付けるものの、実店舗で営業している店よりも審査を厳しくし、品質の担保を図るといいます。また、メニューの選択画面では、飲食店の中の人の顔写真や紹介文を掲載するなど、お店がユーザーとつながり、ファンを獲得できる仕組みも用意します。

配達はUber Eatsのように単発の仕事を請け負うギグワーカーを活用するものの、需要量を予測して必要な配達員枠を提示したり、配達料とは別に時給保証を提供。また、Slackのワークスペースを設けて配達員同士や運営が密にコミュニケーションをとれる仕組みを導入します。

米DoorDashの事例参考にシェア拡大を狙う

なお、国内市場ではUber Eatsや出前館がフードデリバリー市場で認知度を高めています。国内では最後発となるChompyがシェア拡大を目指すにあたり、米国で後発ながらUber Eatsを抜きシェア1位を獲得したフードデリバリー「DoorDash」の事例を参考にします。

フードデリバリーは地域を絞って、その地域でナンバーワンとなる「ドミナント戦略」を繰り返すことが重要だといい、当初は渋谷エリアでNo1になることをめざし、今後数年間続くと想定される国内フードデリバリー市場の急成長を背景に、日本でシェアを拡大したい考えです。

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フードデリバリーは地域に根ざしたローカルプレイヤーに有利だという

なお「Chompy」を運営する「SYN」は本日の本格サービス開始にあわせ、ANRI、Coral Capital、DCM Ventures、Delight Venntures、Go FUNDから総額6.5億円の資金調達を実施したことを発表、昨年6月の創業からの累計調達額は9億円となっています。

 
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