世界初「新型コロナ感染防止」目的のスマホケースとフィルムセットが気になったのでメーカーに聞いてみた(中山智)

基本的にはほかのメーカーから出ている従来の「抗菌」ケースやフィルムと同じようです

中山智 (Satoru Nakayama)
中山智 (Satoru Nakayama), @yenma
2020年06月8日, 午前 10:40 in coronavirus
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旅人(自粛中)ITライターの中山です。5月中旬に新製品情報をチェックしていたら、あるプレスリリースが目にとまりました。サムライワークスの「超抗菌ガラスフィルム付きプロテクトスマホケース」です。リリースのタイトルには「世界初」、リードには「新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止を目的とした新商品」と記載されています。これはすごいとリリースや公式サイトをチェックしてみました。

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▲フィルムとケースがセットになった「超抗菌プロテクトスマホケース」(直販価格2480円)

関連リンク:【世界初】スマホに付着するウイルスを99%カットする"超抗菌ガラスフィルム付きスマホケース"の発売を開始(PR Times)

リリースや公式サイトの説明によると、スマートフォンにはたくさんの菌が付着していて、「アメリカの大学が行った調査で便座の10倍汚いといった調査結果があります」とのこと。たしかにそういった話をよく聞きますし、記事でも見かけたことがあります。

そこで登場したのが、このサムライワークスの「超抗菌ガラスフィルム付きプロテクトスマホケース」。イオンピュア抗菌と貝殻抗菌とふたつの抗菌作用で菌を寄せ付けず、細菌の働きを阻害してくれるとのこと。それは安心・・・・・・ですが、新型コロナウイルスって細菌ではなくウイルス由来ですよね?

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▲2つの抗菌効果が期待できるケース(サムライワークス販売サイトより)

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▲銀イオン(Ag+)が細菌に対して繁殖を防ぐ(サムライワークス販売サイトより)

細菌の働きを阻害して繁殖を抑制し、菌の増殖を防ぐというのはわかります。細菌は細胞分裂で自己増殖するので、何かに付着したらその場所で増えていきます。ただウイルスが増殖するには、ヒトなど宿主の細胞に侵入しないと増殖できません。つまりウイルスがスマホにくっついただけでは、もともと増えないわけです。

このあたりが気になったので、販売しているサムライワークスに以下の問い合わせメールを送って回答をいただきました。

【質問】

1:「新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止を目的」とありますがこの製品を使うとどういった拡散拡大防止効果があるのでしょうか?

2:本製品使用時の抗菌・抗ウイルス効果を実証する実験結果があればお教えください。

3:「特定のウイルスに対する抗菌性を保証するものではありません。」とありますが、新型コロナウイルス(COVID-19)への効果はどうなっているのでしょうか? また効果が保証できない場合、「新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止を目的」とはならないのでは?

【回答】

1:ピュアイオンと貝殻粉の抗菌作用によりスマホに付着する菌の不活性化を促します。3のご質問にも共通しますが、新型コロナウイルス(COVID-19)の抗体が手に入る状況ではないため、新型コロナウイルス(COVID-19)での効果検証はできていません。ただ他の大多数のウイルスに対しての抗菌作用が認められているため、同様に新型コロナウイルス(COVID-19)への効果もあると予測されます。この見解は弊社だけではなく、他の除菌・消毒剤含むほぼすべてのものに当てはまります。

2:証明書をお送りさせて頂きます。

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▲ケースに対しての検査結果

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▲フィルムに対しての検査結果

添付された証明書は中国の研究所発行で、テスト結果として大腸菌と黄色ブドウ球菌、そしてケースではクレブシエラ・ニューモニエを加えた3つの細菌でテストしており、それぞれに効果があることがわかります。抗菌効果をテストする場合、この3つの細菌でテストするのが一般的なようで、ほかの抗菌効果を表記している製品もおおむねこれに準じています。

ただ「細菌」と「ウイルス」で同じ効果があるのかという疑問もありますが、実はイオンピュアの銀イオン(Ag+)は、細菌だけでなくインフルエンザウィルスや一般的なコロナウィルスにも不活性化効果が確認されています。そのため、新型コロナウィルスでのテストはできていませんが、効果があると予測できるわけです。

返答からサムライワークスの「超抗菌ガラスフィルム付きプロテクトスマホケース」は、新型コロナウィルスに対して抗ウイルス効果が期待できる“かも”しれないので、「新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止を目的とした新商品」というのはよくわかりました。

ただ、そうなると別の疑問がわいてきます、プレスリリースの「世界初」は何に対してなのか・・・・・・実は銀イオン(Ag+)の効果を使った抗菌スマホケースやスマホフィルムは、新型コロナウイルスが広まる以前からすでに多くのメーカーより発売されています。

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▲銀イオン(Ag+)を使ったフィルムやケースはすでにたくさん発売されている(トリニティ公式サイトより)

残念ながら、どの部分が「世界初なのか」という質問を最初の回答のあとにサムライワークスに再度送りましたが、ご返答はいただけませんでした。

とはいえ、「超抗菌ガラスフィルム付きプロテクトスマホケース」は、今まで発売されていた「抗菌」、「抗ウイルス」のスマホケースやスマホフィルと同じくらいの効果は期待できそうです。逆に言うと、従来の「抗菌」、「抗ウイルス」をうたっている製品でも同じくらいの効果は期待できるということですね。

 
 

 

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