最大マッハ5で地球のどこへでも。DARPAの極超音速兵器、年内にも自由飛行試験へ

ミサイルと世界はどこへ向かう

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年09月2日, 午後 12:10 in Mach 5
0シェア
FacebookTwitter
Raytheon / Northrop-Grumman
Raytheon / Northrop-Grumman

米空軍と国防高等研究計画局(DARPA)は、Hypersonic Air-breathing Weapon Concept(HAWC)計画によってロッキード・マーティンとレイセオンが開発中の極超音速ミサイルの自由飛行試験を年内にも実施すると発表しました。

一般的な巡航ミサイルがマッハ0.8程度の亜音速で飛行するのに対し、この極超音速ミサイルは、航行速度によってエンジンの燃焼用空気を圧縮しさらに加速するスクラムジェットエンジンを搭載しています。によってマッハ1~5もの速度で飛行することが可能。地球上のどこにでも素早く到達できるとされ、自由飛行試験では推進システムと熱管理システムが超音速巡航に耐えられるかどうかが評価されるとのことです。

米空軍は最近まで宇宙空間を飛行するブーストグライド型超音速機の開発に注力していましたが、スクラムジェットによる推進技術の開発が進んだことで、むしろ空気呼吸型、つまり大気圏内を飛行する極超音速飛行ミサイルに実現のメドがたってきた状況。巡航ミサイルにこのスクラムジェット技術を組み合わせれば、かなり高速で目標地点に到達可能になると考えられます。

米空軍は8月12日に「Mahem」と呼ばれる空気呼吸型超音速兵器の新たな設計の募集を開始することを明らかにしています。この募集ではいまよりも長距離をより重量あるペイロードを搭載して目標地点に送り届けることを要求しています。

新たな兵器の開発は世界平和という観点からは好ましくないものの、たとえば中国は経済力を獲得したことで今後10年の間に保有核弾頭を10倍に増強すると米国防総省は推測しています。米国はロシアも含めた3か国協議による軍縮を呼びかけているものの、中国はこれを拒否したとされ、抑止力、先制力としての極超音速兵器開発は必要なのかも知れません。ちなみに、米国化学者連盟(FAS)の推定によると、中国の核弾頭保有数は約320個とされます。これに対し米国は約3800個、ロシアは約4300個を保有しているとみられています。

source:DARPA
via:DefenceNews

 
 
新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]

 

関連キーワード: Mach 5, Raytheon, Lockheed Martin, DARPA, HAWC, Hypersonic missiles, hypersonic, news, gear, tomorrow
0シェア
FacebookTwitter