MANDEL NGAN via Getty Images
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米国の民主党議員が、Facebook、Twitter、YouTubeといった主要なソーシャルメディアに対して、ユーザーへの推奨アルゴリズムが過激な思想や陰謀論の拡散を促進しないように変更するよう促しました。

議員数十名が署名したTwitter、Facebook、Google、YouTubeのCEOに宛てた手紙では「オンラインの偽情報は(投稿された)悪いコンテンツを削除するだけでは対処できない。それは主に設計の問題であり、プラットフォームが採用する興味増幅および推奨システムは、それが真実か否かよりも(ユーザーにとって)刺激的なコンテンツを優先して拡散させている」と指摘しました。

また「ソーシャルメディアプラットフォームのアルゴリズムは、われわれをとにかく画面にひきつけておくために、われわれが忌み嫌うものをますます嫌いにさせる情報や、恐れている情報をさらに恐ろしく感じさせる情報を絶え間なく提供するように作られている」「その結果、人々は白人至上主義、反ユダヤ主義、反政府主義、その他の陰謀論に感化させる情報を最も影響を受けやすい人々に宣伝し推奨するようになっている。そしてその中の一部が、米議会襲撃に参加しました」とも述べています。

特にYouTubeは、陰謀論や過激な情報を含むコンテンツの拡散における役割を果たしているとして厳しく批判されています。民主党はGoogleのスンダー・ピチャイCEOおよびYouTubeのスーザン・ウォシッキーCEOへ宛てた文書で「デフォルトでの再生設定を無効化するとともに、ユーザーのページにおける陰謀的な情報資料の推奨」をやめるべきだ述べ「自動化プロセスによる取り締まりが難しい場合は、効果あるソリューションが開発されるまではそうした推奨事項を中止する必要があり、抗議にはアルゴリズムによる情報の並べ替えと推奨の基礎的情報としてユーザーエンゲージメントの最大化という根本的な考え方を再検討する必要がある」と主張しました。

またFacebookやTwitterへの同様の手紙の中でも、有害なコンテンツの拡散を制限するため、プラットフォームがその推奨システムに恒久的な変更を加えることを求めています。

各プラットフォームのは手紙に対するコメントは控えているものの、Facebookは米大統領選挙前から「暴力を煽動する悪意ある表現などが高まり始めたグループ」の管理者に投稿の確認や承認を求めるなどの追加措置を施しているとしており、Twitterは手紙に対するコメントを準備中だとしました。

1月6日に発生した米議会での暴動騒ぎを前に、インターネット上ではQAnonやその他の陰謀論、トランプ前大統領による「選挙が不正に盗まれた」とする主張などが広まっていました。なかでも暴力を煽動する投稿が多く見られるとされたプラットフォームのひとつPerlerは、AppleおよびGoogleのアプリストアから削除され、Amazonのホスティングサービスからも閉め出されています。

Perlerは、現在、再開の準備が進められている模様ですが、合衆国下院監視・政府改革委員会で委員長を務めるキャロライン・マローニー氏はFBIに、議会襲撃に関してPerlerが担った役割を調査するよう要請しています。

以前からSNS界隈では、ユーザーの趣味嗜好を分析して、それにフォーカスしたコンテンツや広告を推奨するしくみが強化され続けてきています。これは広告から収益を得ているサービスにとっては収益を最大化するための機能強化ですが、たとえば思想的に無防備な人がSNS上でQAnonやその他陰謀論に興味を持ってしまうと、アルゴリズムがまるで「うそつきかがみ」のように次々とそれに関する(ユーザーを喜ばせる)情報を提供するようになってしまうというのは、まったく無い話ではなさそうにも思えます。

われわれとしては、インターネット上の雑多な情報にはファクトチェックもされていないものがたくさんあることを認識し、目の前の(自分に都合の良い)情報をそのまま信じるのでなく、別の意見や考え方も知ってから物事を判断するぐらいの落ち着きが必要かもしれません。

source:Anna G. Eshoo
via:The Hill