Baymax Dreams
NVIDIA

今年はバーチャル開催になったサンダンス映画祭で、ディズニーが『ベイマックス』の新作インタラクティブ短編 “ Baymax Dreams of Fred's Glitch “ を公開しました。


特徴は、映像をNVIDIAのクラウドサービス GeForce Now でリアルタイム描画して、視聴者の iPhone や iPad にストリーミング配信すること。視聴者は「タッチスクリーン端末を介してトラブル解決を助けるヒロ・ハマダ」になり、画面に触れることで物語の展開やキャラクターの反応が変化します。

制作したのはディズニーのメディア部門 Disney Media & Entertainment Distribution (DMED) および、テレビシリーズ版ベイマックス(Big Hero 6: The Series)を手掛けたスタジオ Disney Television Animation (DTVA)。


物語としては、ベイマックスのシステム内らしきバーチャル世界に転送されたフレッドと、データを破壊するグリッチ(バグ)による騒動を巡る5分ほどの短いエピソードです。


視聴者の介入で展開が変化する映像作品は技術の進歩とともにさまざまな試みがあり、ゲーム寄りではいわゆる「インタラクティブ・ムービー」などと称して、レーザーディスクや家庭用ゲーム機、DVDなど多くのメディアで制作されてきました。またPCやゲーム機でリアルタイムの3D映像が描画できるようになってからは、あらかじめ収録した「プリレンダ」映像と、ゲームエンジンで描画する映像の境界線がますます薄くなりつつあります。

新作インタラクティブ短編 “ Baymax Dreams of Fred's Glitch “ も、展開が変わる映像という意味では古のLDゲームあるいはFMVゲームのようなものではあり、インタラクションも要所でここをタップ!と指示されるいわゆる「QTE」に演出上の工夫を加えた程度です。

一方で、データセンタの GeForce RTX GPUクラスターで演算した映像はアニメーション映画のクオリティに近く、現在の iPhone や iPad でローカル描画処理できるゲーム然とした映像ではありません。インタラクティブ要素も、従来の「要所でタイミングにあわせると分岐」を超えてキャラクターが反応するなど、リアルタイムアニメーションを使ったストーリーテリングの試みとして一段高いレベルに到達しています。


“ Baymax Dreams of Fred's Glitch “ はサンダンス映画祭のうち、映画の可能性を広げる新しい取り組みを披露する New Frontier Allianceショーケースの一部。米国では GeForce Now for iOS Safari (ベータ)の一部として、期間限定で配信します。


現在、Netflixなどが配信しているインタラクティブ作品は「要所で先の展開を選択」レベルですが、いずれクラウドレンダリングがより身近になれば、もっと自然に物語を体験する映像作品がストリームされるようになるかもしれません。

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