Arnd Wiegmann / reuters
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テスラのイーロン・マスクCEOは、3月17日に2人の乗員が死亡したにも関わらず運転手がいなかったModel Sの事故について20日、「これまでに回収されたログ情報によると、Autopilotは使用されていなかったし、このクルマはFSDオプションを購入していなかった」とツイートしました。

ツイートではさらに、「通常、Autopilotを使用するには車線がなければならないが、この道路にはそれがなかった」と述べ、事故の原因がクルマそのものにないことを主張しています。

現地の保安官マーク・ハーマン氏の報告によれば、事故当時Model Sの運転席には人がおらず、助手席と後部座席にそれぞれひとりずつ計2名の男性が乗っていたとされます。またバッテリーからの火が消えず、沈下までに4時間もの時間がかかったと述べました。

この不可解な事態に対しては、米運輸安全委員会(NTSB)と米道路交通安全局(NHTSA)が調査にあたっているだけでなく、FBIまでもが捜査官を派遣しています。

まずAutopilotが使用されていたかどうかについていえば、この運転アシスト機能はハンドルから10秒間手を離すと自動的に解除される安全機能を備えているため、保安官の報告どおり運転席に誰もいなかったのならAutopilotも使用されていなかったと推測できます。イーロン・マスク氏も「これまでに」回収されたデータからAutopilotは使われていなかったと述べているためやはりAutopilotは使われていなかったと見るのが妥当かも知れません。

しかし本当にそうだったのなら、運転席に人がいない理由が見当たらなくなります。あるTwitterユーザーは、Autopilotが車線のない道路では機能しないというマスク氏の発言には疑義があるとして、車線がない道路で実際にAutopilotが機能している動画を投稿しました。またハンドルを握る人がいないとAutopilotが解除されるインターロックにしても、ハンドルにかぶせ物のような何かを装着してごまかしてしまえば、これを回避できることは以前にも示されています

そして地元テレビ局KPRC 2は、事故で死亡した男性の義兄弟が、Model Sのオーナーはこの車を車道に出したあと、なぜか後部座席に乗り込んで走り去り、その後数百mほど離れた現場で事故を起こしたと語ったと報じました。このようなことをするにはAutopilotを使うか、またはかなり曲芸的な運転テクニックが必要になるはずです。

断片的な情報は伝えられてはいるものの、記事執筆時点ではまだ事故原因は解明されておらず、4時間近くも火災が鎮火できなかった理由もわかっていません。より詳しい調査と分析が待たれます。

Source:Elon Musk(Twitter), KHOU 11, KPRC 2