The Boring Company
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米国人のマックス・クラドック氏は2018年6月、イタリア・サルディーニャ島の港町で逮捕されました。理由はアサルトライフルのように見える火炎放射器その名も「Not a Framethrower」を持ち歩いていたから。彼を乗せたバスの運転手はその”武器”を見て恐怖し、警察に通報しました。

2日間の拘留後、クラドック氏はようやく弁護士に遭うことができ、弁護士は裁判官に「あれはおもちゃであって武器ではない」と主張しました。そして弁護士は警告だけですぐに釈放されるだろうと述べました。

その火炎放射器はイーロン・マスクのThe Boring Company(TBC)が2018年に販売したものでした。が、The Vergeによればイタリアで火炎放射器の所持は犯罪とされ、裁判官はクラドック氏を有罪にしたとのこと。

その数か月後、今度はロンドンに住む作家のジョン・リチャードソン氏が自宅で執筆中に突然5人の武装した警官に踏み込まれ、捜査令状を見せられました。そして警官はTBCの火炎放射器を発見し「これは火炎放射器か?」とたずねられました。それはあきらかにこの火を噴射する銃が目的の捜査でした。

米国では(少なくともカリフォルニア州を除く州では)火炎放射器を一般人が自由に所持し、使うことができます。しかし、米国以外の多くの国ではそれは無許可で所持できる物ではありません。TechCrunchは米国以外の1000人を超える火炎放射器購入者が税関や地元警察にそれを押収され、多くの人が罰金や武器購入の問題で取り調べを受けたりしていると述べています。また米国内でも、いくつかの犯罪捜査でこの火炎放射器が関わっており、また麻薬密売の容疑者らから少なくとも3度押収されているとのこと。

TBCは500ドルの火炎放射器を2万丁製造し、販売しています。そもそもこの火炎放射器に「Not a Framethrower」と名付けたのも、世界中から注文が殺到し、発送が近づくにつれ各国で火炎放射器の取り扱いが犯罪になることがわかったため「これは火炎放射器でなくおもちゃです」と言うことにしたからでした。しかし、それでジョークが通じるかといえばそんなことはありません。2018年9月にジョー・ローガンのポッドキャストに出演した際、マスクCEOはこのネーミングですべて解決できたかとたずねられ「知らない。うまくいったんじゃないかな」と適当な返答をしていました。しかし結果はそうではなく、英国ではこの火炎放射器が銃犯罪専門の捜査チームによる捜査対象となり、スイスでは多くの購入者がこのデバイスを没収され、罰金を科せられています。

なお、米国からイタリアにこの火炎放射器を持ち込んで逮捕されたクラドック氏は、刑務所送りになってから1週間ほどで、突然釈放されることになったそう。弁護士が言うには、裁判官に「あなたは本当にこのおもちゃで米国人を刑務所に入れ、世界に知られるニュースで話題になりたいのですか?」と訪ねたのだとか。それが理由かどうかはわかりませんが、クラドック氏は無事に米国に帰れたとのこと。「Not a Framethrower」はなくなったものの、クラドック氏は懲りずにまた別の火炎放射器を持っているそうです。

なお、日本でも火炎放射器の使用は「火気乱用」という罪に問われる可能性がありますので、火遊びはおやめください。

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source:TechCrunch
via:The Verge
coverage:La Nuova