Daniel Ek, CEO of Swedish music streaming service Spotify, gestures as he makes a speech at a press conference in Tokyo on September 29, 2016.  Spotify kicked off its services in Japan on September 29. / AFP / TORU YAMANAKA        (Photo credit should read TORU YAMANAKA/AFP via Getty Images)
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アップルは売上100万ドル以下の中小アプリ開発者を対象にApp Storeの手数料を通常の30%から15%に割り引く施策「App Store Small Business Program」を発表しましたが、大手企業のEpic GamesとSpotifyがこれを批判する声明を発表しています。

Epicは、iOS版フォートナイトがApp Storeガイドライン違反となる直接購入オプションを追加したことで同ストアより削除された件をめぐり、アップルと訴訟中。かたや音楽ストリーミングのSpotifyはApp Storeで30%もの手数料(いわゆるApp Store税)を徴収している行為が公平な競争を阻害していると規制当局に提訴しており、両社は反App Store税同盟といえる「アプリ公平連合」を結成しています。

そして上記のApp Store減税は、調査会社Sensor Towerによると昨年App Store収益のわずか5%を生み出したiOSアプリ開発者の推定98%に適用される見通し。その一方でEpicやSpotifyほかApp Storeのルールに疑念を露わにしている大手アプリ開発業者は適用外となるかっこうです。

まずEpicのティム・スウィーニーCEOはテックメディアThe Vergeに対する声明の中で、次のようなコメントを述べています。

今回の措置は祝うべき出来事だったでしょう。アップルがアプリ開発者を分断し、App Storeや支払い手段の独占を維持するための計算した動きや、再びすべての開発者を平等に扱うという約束を破るものでなければ……。

アマゾンのような泥棒男爵(寡占や不公正な商慣習により莫大な私財を蓄えた実業家などの蔑称)に、そして小さなインディーズ業者にも15%の特別割引を与えることで、アップルは競争を阻害して大半のアプリ内購入に対する30%税を続けながら逃げ切ることができるよう、批判者を取り除きたいと考えているのです。しかし、消費者は依然としてアップル税によって膨れあがった価格を支払うことになるでしょう

かたやSpotifyも、下記のような独自声明を発表しています。

アップルの反競争的な行動は全てのiOSアプリ開発者を脅かしており、この最新の動きはさらに彼らのApp Storeポリシーが恣意的で気まぐれなものだと示しています。アップルの手数料は過剰で差別的なものだと分かりますが、アップルは独自の決済システムをApp Storeに紐付け、その利用を選ばなかった開発者を罰する締め出しを行っているため、Spotifyのようなアプリは競合サービスに対して大いに不利な立場に置かれています。

市場が競争力を維持できるよう保証することは、とても重要な課題です。規制当局がアップルの「粉飾決算」を無視し、消費者の選択肢を守り、公正な競争を確保し、すべての人にとって公平な競争の場を作るために緊急に行動することを期待しています

両社の主張を短くまとめれば「アップルは数としては大半を占める中小アプリ開発者と、売上的には9割以上をあげる大手アプリ業者を分断し、前者を味方に付けることで、ほとんどのアプリ内購入市場につき30%ものApp Store税を維持するつもりだ」といったところでしょう。

しかしアップルの視点からは、大半の収益をあげる大規模アプリ業者はApp Storeのインフラの恩恵に浴しており、それ相応の負担をすべきとも主張できるはず。実際にEpicとのフォートナイト訴訟では「手数料泥棒」と非難した一幕もありましたが、今回の「App Store Small Business Program」の施策で事態がどう動くのか。今後の展開を見守りたいところです。

Source:The Verge

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