eSIMが使える格安スマホ「Bphone B86」が海外で登場、複数SIMの使い分けが手軽にできる

他社の低価格スマホへのeSIM搭載を促すか

山根博士 (Yasuhiro Yamane)
山根博士 (Yasuhiro Yamane), @hkyamane
2020年05月14日, 午前 06:30 in smartphone
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BphoneESIM

eSIMに対応したスマートフォンが少しずつ増えています。楽天の「Rakuten Mini」は常用するには小さすぎますが、アップルの「iPhone SE」2020年モデルならスペックは必要十分、価格は税込みで5万円弱とeSIMを常用したい人には手ごろに買える製品です。

海外でもそんな格安スマホクラスの製品でeSIMが使えるものが出てきました。Bphoneというスマホの最新モデルは日本円で約4万円。eSIM用のサブ機としても手軽に買える値段です。

BphoneESIM

BphoneはベトナムBkav社のスマートフォンブランド。同社はセキュリティー関連を手掛ける企業で、アップルのFace IDを「iPhone X」発売後わずか10時間で打ち破ったことで話題になったこともあります。スマートフォンはメイド・イン・ベトナムを謳い低価格でベトナム市場に適した製品をこれまで展開しています。

5月11日に行われた新製品発表会ではBphoneの第四世代目となる4つのモデルを発表。このうち下位モデルとなる2つの製品「B60」「B40」はSoCにそれぞれSnapdragon 660、635を搭載した低価格モデル。日本の消費者からみればエントリーレベルの製品で興味を惹くモデルではないでしょう。

一方上位モデルとなる「B86」「B86s」はSoCがSnapdragon 675、デュアルカメラが1200万画素+500万画素とこちらも取るに足らない性能かもしれませんが、このクラスのモデルにしてはめずらしくeSIMに対応しているのです。B86とB86sの違いはストレージ容量だけのようで、外観などは同等。価格はB86が899万ドン(約4万1000円)、B86sが999万ドン(約4万6000円)です。

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eSIMは物理的なSIMの交換が不要ですし、複数のeSIMを1枚の端末に保存しておくことができます。プリペイドSIMが使われているベトナムならばキャリアを変えることも手軽にできますし、料金に応じて複数のSIMを使い分けることも手軽です。しかし多数のSIMの保管も面倒です。eSIMならばスマートフォンの設定画面から使うSIMを簡単に切り替えできるわけです。

ベトナムでも売れ筋のスマートフォンはサムスンやアップル、そして中華勢です。ベトナム産のスマートフォンは財閥のVin Groupや過去にQphoneといった製品があるものの、ベトナム人の目を国産に向けさせることはなかなか難しいようです。各社の国産スマートフォンは安価な製品を出しているものの、中華勢に価格で打ち勝つのは大変なことです。

ベトナムではすでに各キャリアがeSIMに対応しているとのこと。しかしeSIMが使えるスマートフォンは大手メーカーの高価格帯のモデルが多く、使いたくとも端末を買うことが難しい状況です。Bkavは価格を抑えたeSIMモデルを投入し差別化を図ろうと考えているのでしょう。

なおBphoneもeSIMを発売する予定です。おそらくMVNOでしょうが、あらかじめeSIMを本体に内蔵させて販売させることもできますし、メイン回線を使い続けたい人に向けて「ネットで気軽に買える2枚目のSIM」として売り出すこともできます。eSIM対応スマートフォンを出すことで新たなビジネスチャンスが生まれるわけです。このeSIMの価格は14万9000ドン(約700円)で6月に発売予定とのこと。

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ところでB86の本体背面のデザインを見ると、左上に配置した正方形のカメラのデザインは最新のiPhoneをかなり意識していますね。デュアルカメラにもかかわらず3つの円を配置し、そのうちの1つにはAIカメラ搭載をアピールする「AI」の文字。とはいえiPhoneほどカメラの性能は良いわけではないためレンズはあまり目立ちません。一見するとiPhoneように見えますが、イメージはだいぶ異なります。

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OSもAndoidに自社UIをかぶせた「BOS」を採用していますが、iOSにかなり似せています。製品の使いやすさも提供したいという想いもあるのでしょうが、ここに注力するよりも他の部分に開発力を注いでほしいところ。

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日本でBphoneが販売されることは無いでしょうが、新興国の地場メーカーがeSIMを採用する動きは他のメーカーに広がるかもしれません。eSIMの使い勝手など試してみたいものです。

 
 

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