Sean Gallup/Getty Images
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欧州連合(EU)はダイムラー、BMW、VW、アウディ、ポルシェというドイツの大手自動車メーカーが、排ガス規制システムの開発と普及に関して結託し競争を避けていたとして、ダイムラーを除く4社に合計13億ドルの制裁金を科しました。ダイムラーが含まれないのは、欧州委員会(EC)にカルテルの存在を明らかにしたためとABC Newsは伝えています。

欧州連合(EU)の独禁法担当責任者Margrethe Vestager氏は、これら企業が自動車の排気ガス中の有害成分を法令の基準よりも低く抑える技術があったにもかかわらず競争を避け、消費者がより汚染の少ない自動車を手にする機会を奪ったと述べ、カルテルに該当するこうした行為は許されるものではないとしました。

つまりEUやECが主張するのは、法的基準を満たせるレベルの技術がすでにあり、それよりさらに排ガスをクリーンにできる、またはその可能性があるにも関わらず、各社で歩調を揃えるよう申し合わせることで必要以上の高性能化のために技術開発が泥沼化するのを避け、開発コスト膨張の防止を図ったということです。

とはいえ自動車メーカーの一部はこのEUの決定に対して異なる考えを持っており、フォルクスワーゲン(VW)は排ガス技術に関する技術的な協議を理由とした処罰が ”疑わしき前例” になるとして、法的措置を取ることを検討しているとしました。

VWは「ECは技術協力と呼ぶべきものを反トラスト法の対象として扱うべく新たな司法の領域に足を踏み入れようとしている」とし「話し合いの内容は実行されず、その結果として顧客が損害を被ることもなかったにもかかわらず、罰金を科した」と声明で述べ、EUの決定。

一方、BMWはECが提示した和解案に同意し、すでに3億7300万ユーロの罰金を支払ったとのこと。この和解案により、BMWは「排ガス試験をごまかすために違法な機器を用いたとの疑惑が一切ないことをが証明された」との声明を出しました。

今回のEUの措置は、ディーゼルゲートと呼ばれた自動車をテストマシンの乗せたときに意図的に排ガス中の有害成分を少なくしするために不正なソフトウェアを使っていたというケースとはまた別のものです。VWは2015年、数百万台におよぶ車のディーゼルエンジンに不正な操作を施し、テストでも排出ガスに含まれる有害成分を実際よりも低く見せていたことを認めました。このスキャンダルでは解決に何年もかかりましたが 、自動車メーカーには少なくとも390億ドルの損害が発生しました。

Source:Reuters

via:ABC News