EU political ads
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欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会は11月25日(現地時間)、政治広告に関する新しい提案を行いました。この提案では、民族的出身、宗教、健康状態、性的指向などのセンシティブな個人情報を用いたターゲティング政治広告について、こうした情報の使用をユーザーの同意がない限り禁止します。

また、政治広告に関しては、広告費を誰が支払ったのか、個人や組織を明らかにするだけではなく、その広告にいくら費やしたのか、資金の出所はどこなのか、その広告と選挙や国民投票との関連性を簡単に検索できるにするなどの透明性が求められます。

政治広告に関するこうした動きは、今に始まったことではなく、例えば2018年にはGoogleが政治広告主に身分証明を求めるなどの施策を実施。またTwitterでは政治広告を全面的に禁止、FacebookやInstagramの親会社であるMetaも政治や宗教などセンシティブな内容のターゲッティング広告を禁止すると発表しています。

今回のEUの動きは、ある意味でこうしたIT大手の動きを法制化しようというもの。個人情報が政治広告のターゲッティングでどのような利用されているのかを明確にし、それを公開する必要があるとのこと。この透明性要件を満たせない場合には政治広告を発行できないとしています。

EU加盟国は、政治広告の透明性規則に違反した場合に効果的な制裁を加えることが求められており、EUのデータ保護規則に沿って制裁金を科すことが可能となります。

EUでは5年ごとに欧州議会選挙が行われますが、次回の選挙は2024年に実施されます。このため、今回の政治広告に関する規則について、2023年春までに加盟国で完全に実施されることが目的とのことです。

Source: European Commission