Stephen Brashear/Getty Images
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ボーイング737MAXは2度の墜落事故のあと、2019年3月より就航済みの機体すべてが飛行禁止となったままの状態です。しかしこの度、米連邦航空局(FAA)がこれらを順次現場に復帰させる命令を下したことが明らかになりました。

ただしそれには条件があり、これまでに指摘された数々の欠陥、たとえば失速防止システム「MCAS」のソフトウェアやそれに関するマニュアルや運行手順の不備正常値を表示しないセンサー水平尾翼トリム配線の再設計などの問題を完全に修正したうえでなければなりません。737MAXの新しいシステムは仰角センサー2つが正しく動作し、MCASが誤動作したときに備えて自動的な失速防止動作をパイロットが解除できるようになっています。

また、今回FAAが承認したのは米アメリカン航空、ユナイテッド航空、サウスウエスト航空の所有する米国内便に限った話。3社も機体に修正を施し、さらにFAAによるすべての機体の点検を受け承認を得なければ737MAXを飛ばすことはできません。

一部のメディアによる「年内にも航空路線に復帰」との言葉からは完全復帰のような雰囲気が伝わるものの、実際のところは承認プロセスだけでも数週~数か月がかかるとみられ、CNNは唯一アメリカン航空が12月下旬から翌1月上旬にマイアミ~ニューヨーク便を予定として組み入れていると報じています。

米国でさえこの状況なので、米国以外の航空会社の対応はまだまだこれからといったところ。各社の機体の修正やパイロットの訓練、試験飛行などがすべて終わるには、やはり数か月がかかるはずです。新型コロナのパンデミックが再び勢いづくなか旅客機も減便が予想されるため、ここはあわてて737MAXを復帰させるより、念には念を押して安全の確保に努めてもらいたいところです。

対してCNNは2度の墜落に巻き込まれた乗客の遺族の、737MAXの復帰に反対する意見を伝えています。遺族はまだ対策は不完全で、ソフトウェアなしで飛ぶことができないと訴え、利用者は予定を変更してでも737MAXを避けるべきたと述べています。

source:FAA
via:CNN