PATRICK T. FALLON via Getty Images
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7月11日に実施されたVirgin Galacticのリチャード・ブランソン氏搭乗のフライトで、SpaceShipTwoが降下の際に規定ルートから逸脱していたことに関して、米国連邦航空局(FAA)が調査を開始しました。

Reutersは、FAAが9月1日にSpaceShipTwoについて「SpacePort Americaへ帰還する際に、航空管制上の許可範囲を逸脱した。調査は進行中だ」と述べたと伝えています。一方Virgin Galacticはフライトが当初予定した軌道から外れフライトはわずかな距離と時間(1分41秒)ながら、制限空域の高度を下回り、その後制限空域に戻った」としました。ただし「人口密集地の上空を飛行しておらず、一般市民に危険を及ぼすこともなかった」と主張しています。また「上空で機体の軌道が変わるほどの風を受けた場合は、パイロットとシステムがその軌道を監視しつつ、ミッションの許容範囲内に収まることを確認した」と述べ、軌道が変わったことによって乗員が危険にさらされることもなかったとしています。

しかし翌9月2日、FAAはVirgin Galacticの主張にもかかわらず事態を重く見て、最終的な事故調査報告書を承認するか、問題が公共の安全に影響しないと判断できるまでSpaceShipTwoの飛行を許可できないと発表しました。FAAには商業宇宙輸送に関してその打ち上げや帰還の際に一般市民を保護するという責任があり、今回の「事故」について結果的に影響はなかったとしても、安全性が確認されるまでは宇宙機を地上に留め置く考えである模様です。

Virgin Galacticは本家Engadgetに対して予定からの逸脱を真摯に受け止め、FAAに協力しているとコメント。「将来のミッションでこれが発生しないようにする方法を決定する」と述べ、今回の逸脱についても「制御された意図的な経路を飛行した」としました。また「飛行中および飛行後のデブリーフィングにも管制室にはFAAの代表者が出席しており状況を把握していた」ことを強調しました。

Virgin Galacticにとっては、この短時間の軌道逸脱がFAAの調査に発展するのは予想外だったかもしれません。次のSpaceShipTwoのフライトにはイタリア空軍と全米研究評議会から3人が登場する予定とされています。また2022年からはチケットを販売しての商業飛行を開始するとしており、その初フライトに2名を招待する懸賞もついこの間まで募集していました

FAAの調査次第では、これら今後の飛行スケジュールにも影響が及ぶこともあるかもしれません。

source:Reuters(1), (2)