Menlo Park, California, USA – October 2, 2017: Headquarters for social networking giant Facebook Inc in Menlo Park California
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Facebookはアップルのプライバシー保護対策につき、複数の米大手新聞に全面広告を掲載するなど批判キャンペーンを展開しています。そんななか、Facebookの従業員が自社に対する不信感を露わにしているとの噂が報じられています。

アップルはiOS 14にて「App Tracking Transparency」(アプリトラッキング透明性)、つまり「異なるWebサイトやアプリをまたいでユーザーを追跡できるデバイス番号(IFDA)にアクセスするには、ユーザーの明示的な許可を得なければならない」仕組みを導入すると予告しています。

このATT(略称)はFacebookの広告追跡ツールの有効性を大きく減じる可能性があるため、Facebookはアプリ開発者の広告収入が減る恐れを警告。しかしアップルは2021年初めに断固として執行すると宣言しており、両社の間で緊張が高まっていました。

そうした経緯から、Facebookは新聞広告で「中小企業のためにアップルに立ち向かっている」とのキャンペーンを展開。かたや自社サイトでは「中小企業の声に耳を傾けるべきだ」と題した特設ページを立ち上げ、アップルのプライバシー保護が何百万もの中小企業が顧客を見つけてリーチするためのパーソナライズド広告(いわゆるターゲティング広告)を脅かしていると主張しています。

しかし米BuzzFeed Newsは、Facebook内のプライベート掲示板での書き込みを入手したとして、一部の従業員から自社のアップル批判に対して疑念が渦巻いている様子を伝えています。

たとえばFacebookの同社の広告・ビジネス製品担当副社長ダン・レヴィ氏の批判キャンペーンに関する投稿に対して「同情的なメッセージで人々の後ろに隠れて悪事を働くことを正当化しているような気がします」とのコメントが付いている、といったぐあいです。

また反アップル運動の合理性を説明する社内会議の前に、Facebookのパブリックイメージに及ぼす結果につきいくつかの質問が寄せられ、それに対して投票が行われたとのこと。最も人気のある質問は「中小企業を守ろうというスタンスは『Facebookが自社の利益を守ろうとしてる』とみなされて裏目に出るんじゃないですか?」だったとのことです。

ほか「人々が求めてるのは“プライバシー”ですよ、Facebookが反対すれば皮肉な目で見られるでしょう。これが悪い広告になると分かってて、とにかく公開することにしたのですか?」や「どうやって、あまり利己的に見えないメッセージを選ぶのでしょう?」など、社内でも疑心暗鬼や懸念が露わにされていた模様です。

デジタル世界の市民の自由を擁護する非営利団体の電子フロンティア財団(EFF)は、Facebookのトラッキング制限に対する批判を「笑える」と呼んでアップルを支持すると表明しています。FacebookはCambridge Analyticaの件を発端に数々のプライバシー保護に関する問題が指摘されており、世論を味方に付けるのは難しいかもしれません。

Source:BuzzFeed News

Via:MacRumors