Hong Kong
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Facebook、Google、Twitterらが参画するAsia Internet Coalition(AIC)は香港政府に対し、現在検討されている個人情報保護法の改正について懸念を表明しました。

香港をめぐっては、2020年7月に成立した国家安全維持法への対応として、Googleが香港当局からのデータ提出要求に直接対応しないと発表するなど、以前から対立を深めています。今回の個人情報保護法案についも、2019年に激化した民主化デモに端を発するもの。この活動の中で、過剰に暴力をふるう警官の姿などがSNSなどにアップされたり、個人情報を流したりするdoxxing(晒上げ)と呼ばれる行為が数多く行われました。検討されている個人情報保護法案の改正はこれを違法化し取り締まりを強化するというもの。

内容としては、公共の場で撮影した他の人の画像や個人情報を、脅迫、威嚇、嫌がらせ、または心理的危害を加える目的で晒した場合、最大100万香港ドルの罰金と最大5年の懲役が科せられるというごく当たり前のものではありますが、投稿したユーザーだけではなく、そのプラットフォーム企業に対しても、データ削除などの迅速な対応が求められています。

これに対し、AICは晒上げ行為の解釈に曖昧な部分があり、プラットフォーム企業やその社員が不当に法的責任を追及される可能を懸念。言われるがままにコンテンツの削除を行うことは表現とコミュニケーションの自由へのリスクとなる可能性が高く、テクノロジー企業が制裁を回避する唯一の方法は、香港での投資やサービスの提供を控えることだとしています。

ただし、AICは個人情報保護法案の改正について全面的に反対しているわけではありません。その修正案についても提案しており、その内容に基づいて香港当局とのビデオ会議を求めています。なお、香港の個人情報保護法案改正は今年の会期末までに承認される見通しとのことです。

修正されないままに法案が承認されたとして、実際にGoogleらが香港から撤退する可能性はあまりないようにも感じますが、今後の動向に注目しておきたいところです。

Source: Wall Street Journal, AIC(PDF)