Facebook幹部、広告ビジネスがiOS 14のプライバシー保護により「攻撃を受けている」と主張

高価なデバイス販売VSターゲティング広告

Kiyoshi Tane
Kiyoshi Tane
2020年10月7日, 午後 02:55 in Apple
0シェア
FacebookTwitter
Facebook
NurPhoto via Getty Images

Facebookの最高収益責任者(CRO)が、パーソナライズド広告に依存しているビジネスモデルはiOS 14のプライバシー保護強化により「攻撃を受けている」と発言したことが報じられています。

パーソナライズド広告とは、ユーザーの行動や関心対象についてのデータを集めてユーザーごとに異なる内容を送信するしくみです。「広告のターゲットを絞り、費用対効果を高める」ということでターゲティング広告とも呼ばれています。

そしてFacebookの広告追跡ツールAudience Networkは、IDFAと呼ばれる一意のデバイスID番号を用いて、より正確なターゲティングや効果の見積もりを立てることを可能とするものです。しかしiOS 14ではユーザーが明示的に同意しなければIFDAを取得できなくなり、ツールが無効化される恐れがあるわけです。

FacebookはiOS 14のプライバシー保護強化によりアプリ開発者の広告収入(おそらく自社も含む)が減る可能性を警告していました。その後、アップルは実施を強行せず2021年初めまで延期しましたが、その背景にはApp Storeのアプリ内購入手数料をもたらす大手ゲーム会社等への配慮があったとの噂も伝えられていました

さて今回の発言は、FacebookのCROであるDavid Fischer氏がバーチャル広告ウィークセッションで発したものです。同氏はアップルやGoogleといったモバイルプラットフォームを管理する企業に対するFacebookの脆弱性について質問された文脈で、iOS 14のプライバシー保護強化に言及したかっこうです。

Fischer氏は「起業家やビジネスが依存しているツールが今まさに脅かされている」と発言。そしてIDFA取得の制約を挙げつつ、「アップルが提案している、かなり抜本的な変更が開発者や企業に最も大きな打撃をもたらすでしょう」と述べています。その上で既存のビジネスモデルを「守る」計画があるとのことです。

興味深いのは、Fischer氏が自社とアップルのビジネスモデルが異なる、利益をもたらす客層が異なると指摘してる点です。アップルについては「主に世界で最も裕福な国のいくつかで十分な収入を得る幸運に恵まれた我々のような消費者に、豪華なハードウェアまたはサブスクリプションサービスを販売することです」と分析しています。

それは問題ないとしつつ、他者にそれを押しつけるのは適切ではないと主張。さらに自分たちがとても価値あると信じているのは「パーソナライズされた広告に依存し、無料の製品提供やビジネスの企業、成長および繁栄を可能にする」ビジネスモデルであり、それを守るつもりだと述べています。

要約すれば富裕層に高価なハードウェアやサブスクリプションを提供して儲けるのは自由だが、それらを支払えない客層との共存共栄をはかるパーソナライズド広告を否定されてはたまらない、といったところでしょう。

アップルがプライバシー保護をiOSやiPhoneの貴重な商品価値と見なしている以上、個人の嗜好や行動履歴などをマネタイズするFacebookとの妥協は難しいはず。今後、両社がどのような技術的あるいは政治的な対立を繰り広げるのか見守りたいところです。

Source:CNBC

Via:AppleInsider


 

TechCrunch 注目記事新型コロナのソーシャルディスタンスを支援するビデオチャットアプリ8選

新型コロナウイルス 関連アップデート[TechCrunch]

 

関連キーワード: Apple, Facebook, iphone, ios14, security, privacy, personalized, ads, news, gear
0シェア
FacebookTwitter

Sponsored Contents