Leah Millis / Reuters
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トランプ大統領による3つのツイートが「市民活動の阻害に関するポリシー」に違反するとして、Twitterがそれらを削除し、12時間のアカウント停止対応をしたのは既報のとおりですが、FacebookとYouTubeも、やはりトランプ大統領の投稿に対し行動を起こしています。

両サービスは、大統領選挙の結果に抗議して米連邦議会前に集まり、一部暴徒化した群衆に対し「あなた方を愛しています」などとその行動を支持する発言をし、さらに選挙結果が不正だとする虚偽の主張を繰り返したトランプ氏の動画を削除しました。

Facebookは削除の理由についてトランプ氏の動画は継続的な暴力へのリスクを軽減するどころか煽っているとツイートし、削除は「適切な緊急措置」の一環だとしています。Facebookは以前、大統領の投稿を制限することに対しては消極的でしたが、今回の削除はこれまでのFacebookの対応とは一線を画す迅速さで行われました。

Facebookは、武装した対応を促す投稿を削除し、暴力や悪意のある表現を扇動するコメントを含むグループ投稿へのコメントを制限すると述べています。

さらに、動画削除からしばらくしてFacebookは、トランプ大統領に新たな制限として24時間の投稿を禁止する措置を講じたと発表しました。

「トランプ大統領の投稿ページにみられた2つのポリシー違反を評価しました。これにより24時間の機能ブロックを行います。トランプ大統領はその間、プラットフォームに投稿できなくなります」とFaebook広報は述べています。この措置はInstagramにも適用されるとのこと。

一方のYouTubeも、動画が「広範囲にわたる詐欺やエラーが2020年の米国大統領選挙の結果を変えた」などとする主張がポリシー違反だと述べています。ただし「追加の説明と十分な”教育、ドキュメンタリー、科学、または芸術(EDSA)の価値”を付けてアップロードする場合は」動画のコピーをアップしたままにできるとしました。

またYouTubeも追加の措置としてポリシーの継続的な見直しを行っており、暴徒化した群衆が議会へ侵入をはかる際のライブ配信や後の動画投稿に対してモデレーションチームが「暴力の煽動や暴力そのものの映像などポリシー違反に当たるコンテンツを迅速に削除するよう取り組んでいる」としています。

ただ、The Vergeはこのようなコンテンツのライブ配信や動画投稿を収益化に利用しているアカウントに対する支払いを取り消すかどうかについてはコメントしなかったと伝えています

Kent Nishimura via Getty Images
Kent Nishimura via Getty Images

ちなみに、今回の動画削除の直前には、かつてFacebookでセキュリティ部門を率いていたアレックス・ステイモス氏も「以前は政治家の投稿を封じるか否かという正当な議論があったが、それらの議論はすべて憲法上のガバナンスの保護を前提としていました。いまやTwitterやFacebookは大統領を切り捨てなければならない。そこにまともな平等などは残っていないし、ラベル貼りはもはや無意味だ」と、意見をTwitterに述べていました。

もちろん、TwitterやFacebookをはじめとするSNSは何もしていないわけではありません。2020年の大統領選挙の結果に関する誤った主張や情報に関しては、明確に取り締まる姿勢を打ち出しています。しかし、トランプ大統領および支持者たちは主にSNSを通じ、根拠や証拠を示さないまま選挙結果が不正だとする主張を継続的に拡散しています。

なお、米国の名誉毀損防止同盟(ADL)は6日、SNS企業各社にトランプ大統領のアカウントを一次停止するよう要請し、米議会での騒動は「大統領執務室から一貫して吐き出されてきた恐怖と虚偽情報による結果」が原因であり「トランプ氏による虚偽情報キャンペーンは、われわれの民主主義にとって明白な当面の危機 」だと声明で述べました。またネット中立性維持などを訴える団体Free Pressの共同CEOジェシカ・ゴンザレス氏は「Facebook、Twitter、YouTube、TikTokなどの主要なプラットフォームが「新たな変曲点」に来ているとツイートしています

ちなみに一部報道では、過去数週間のあいだにSNS上でトランプ支持者だけでなく白人至上主義者、QAnonといったいくつかのグループに属する人々による暴力的な発言や過激なアドバイスが急増したことが、今回の米議会での集会の計画に至ったと説明されています。

source:CNN Business, VOA, NBC
coverage:The Verge, ADL