FCCL(富士通クライアントコンピューティング)が7月15日に発表した、UHKBこと『LIFEBOOK UH Keyboard』。7月19日に、その特徴と開発コンセプトなどを紹介するFCCL公式動画(発表記念動画)が公開になりました。

UHKBは、同社製モバイルノートPC『LIFEBOOK UH』シリーズのキーボードユニットをベースに、Bluetooth+USB接続の単体キーボードとして“単体化”した製品。

単体キーボードとしては激レアな、タッチパッドをユーザー手前側中央に配置した「ノートPCのレイアウトほぼそのまま」設計や素直なJIS配列、最厚部でも10.8mmという薄さ、約350gという軽さなど、他のキーボードでは見られない特徴を備えます。

現在GREEN FUNDINGにてクラウドファンディング中ですが、クラファン経由での販売パターンとなる製品は、どうしても実物に触れる機会が少なくなるもの。そのため製品の使用法やコンセプトの手がかりとなる動画が重要になります。

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そうした狙いもあってかこの動画は、これまでは知る人ぞ知るこだわりが込められていた(そして残念ながら、これまではなかなかヘビーユーザー層に浸透していなかった感もある)FCCLのキーボードへのこだわりや、UHKBのコンセプトが確認できる仕上がりとなっています。

なお、UHKBの基本的な仕様に関しては、発表記事を参照ください。

UHKB爆誕!富士通のトラックパッド搭載キーボード LIFEBOOK UH Keyboard がクラファン開始

▲「FCCLのキーボードといえば、やっぱりこの人」ということで、知る人ぞ知る存在だった藤川氏も(ついに)登場しています

この動画の出演者は、FCCLの会長である齋藤邦彰氏と、開発を担当した同社の“Mr.キーボード”こと藤川英之氏、デザインを担当した富士通の星 真人氏、そしてACCNこと、弊誌の矢崎編集長。

ここで事情を知らない方には、なぜ弊誌編集長が? と疑問に思われるでしょうが、実は最初に「こういった製品が欲しい」と斎藤会長に提案した、言わば“仕掛け人”となったのが編集長。今回の動画も、そうした縁での出演となったわけです。


さて動画の内容は、まずは齋藤会長がUHKBに込められた思いを紹介。ノートPCであるLIFEBOOK UHシリーズのフィーリングが一番詰まっているのがキーボードであると紹介し、軽量さのみならず、打ち心地も妥協しない製品である点を伝えます。

「このキーボードを私たちのPCだけに閉じ込めておくにはもったいない」「スマホやタブレットでも、打ち心地の良さを少しでも多くのお客様に体験してほしい」と自信を覗かせています。


続いて、齋藤会長の指名により編集長が登場し、まずはUHKBとの関わりを紹介。

数年前に齋藤会長に対し、「FCCL製品のキーボードに触れ、素晴しく進化している点に注目していた。これをノートPCだけで完結させてしまうのはもったいない。もっと多くの人に使ってほしい」という思いで提案したと語ります。

また、UHKBのデザイン上の特徴ともなっている、カナ刻印なしのキートップ(のみ)となった点についても紹介。

編集長の子供が文字入力の練習をしていた際に、なぜ印字されている通りに入力できないのかと質問を受けたことから、これからPCを学ぶ際、ローマ字入力が基本となる若いユーザーにとっては、キートップのかな印字はないほうが良いのではないか、という側面からも提案したとコメントしました。

▲編集長が持つのがサポートパネル(右手側がUHKB用、左手側が旧モデル)。打鍵感を支える重要パーツです

また実際に触ってみての感想としては、元となったノートPC(現行LIFEBOOK UHシリーズ)にも共通する「底付き感の低減」について触れています。

キーボードで言う底付き感とは、キーを押した際に“指が底を突き”底板側からの衝撃が指に伝わってしまう現象で不快感に繋がるもの。

UHKBは、キー底面に敷かれた「サポートパネル」(剛性を向上させる“キーの底板”)をはじめとする様々な機械的機構やキーのクリック感などの対策を施したことで、「何も考えないで打っても、入力取りこぼしや衝撃がない」「PCと自分が一体となったかのような気にしてくれるキーボード」と推しています。

さらに3台までのBluetoothマルチペアリング+USB有線接続が可能な点、タッチパッドを搭載するためマウスが不要な点などから、これ1台で幅広く使える“オンリーワンキーボード”(=他のキーボードを持ち出さず、これ1台で良い)として仕上がっている点などを熱く紹介。

「キーボードの入力に慣れていないような人も、これだけで完結できるものとなっている」と、そのイチオシ度を伝えます。


さらに開発者インタビューとして、 デザイナーの星氏と藤川氏による、UHKBのポイント解説へと続きます。

星氏からは、「ノートPCであるUHシリーズのこだわりのキーボードを、モバイルキーボードとして取り出すこと」と基本コンセプトを紹介。さらに「モバイルキーボードとしてコンパクトであること、軽いということ、マウスいらずで使えること」という目標もアピールしています。

さらにUHKBだけでなく同社製ノートPCにも共通した特徴として、使用頻度の高いカーソルキー(矢印キー)は大型とし、さらに手前側に“一段下げる”レイアウトを基本としていることを改めて紹介。

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▲「FCCLこだわりの赤」と紹介されたガーネットレッドモデル。ノートPC売り場などでも目立つ、かなり鮮やかな赤です

注目のカラーバリエーションに関しても、黒系の『ダークシルバー』を基本としながらも、赤系の『ガーネットレッド』をFCCLこだわりの赤とアピール。パッケージに関しても「開けるときの楽しみを感じていただけるように工夫を凝らしていきたい」と、細かな仕上げへの配慮も見せています。

▲藤川氏のインタビューでは、大手メーカー量産品ならではのコメントも

そしてMr.キーボードこと藤川氏からは、モバイルキーボードであるためには軽さが重要だが、一方で打鍵感も重要。打鍵感は剛性が大きく影響するため、十分な剛性と軽さの両立をするために苦心しながら開発した、との開発の苦労が。

また、触感でのポイントとしては「よりクリックしたことを感じ取れるフィーリングにチューニングしている」とコメント。本来薄型キーボードでは物理的に難しくなる、入力時のクリック感を重視した設計である点をアピールします。

さらに開発の裏話として、「一般的なモデルの場合は、部品サプライヤーなどにも事情を聞きながら、少しずつ製品仕様を固めていく。しかしUHKBは、例えばタッチパッドのクリックボタンなども一切削らず、我々が作りたいというものを詰めこんで製品化している」と、FCCLのキーボードとしても異例となる力の入った開発体制で作られたことも明かしています。


このように今回の動画は、FCCLとしても異例となる“補修部品扱いではない単体キーボード”となるUHKBをアピールすべく、本来は発表会で公開するような力の入った内容。

そしてキーボード専業ではない同社としては、キーボードだけに対してこれだけの動画でのアピールをするという時点で、この動画は異例中の異例。裏を返せば、それだけ今回のファンディングに、またUHKBという製品に対する力の入れようが伺えるものとなっています。

製品を見てピンと来た方にとっては、ほぼ間違いなく一見の価値アリな仕上がりのこの動画、ぜひご覧になって、出資を検討する材料としてみてはいかがでしょうか。

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Source:FCCL公式YouTubeチャンネル『FujitsuJpFMV』