SilvaPinto1985 via Getty Images
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牛のゲップ(や、おなら)にはメタンガスが含まれていて、世界中の牛がゲップをすることが地球温暖化の原因のひとつになっているというのは冗談みたいなほんとうの話で、牛が排出するメタンガスを減らす研究もいろいろと行われています。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が示した2015年の統計では、メタンは世界の温室効果ガス排出量の16パーセントを占めています。またメタンはCO2の28倍もの温室効果があるとされ、われわれの生活から発生するメタンガスの37%は家畜が排出しています。

オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)とカリフォルニア大学デービス校 (UCD)の研究チームは、ここ数年の研究から、牛に与える餌に少量の海藻を混ぜるだけで、牛の健康や牛肉の味を損ねることなく、メタンの排出を大幅に削減できる証拠を発見したと報告しました。

最近の研究では、実験期間を2週間から5か月に拡大しました。そしてその間、21頭の牛にカギケノリと呼ばれるオーストラリアの熱帯海域に生育する海藻をさまざまな量で加えて与えました。その結果、1日4回、約80gの海藻を加えた試料を食べた牛は、通常の餌を与えた牛と同様に体重が増加したにも関わらず、メタンの排出量は82%も減りました。5か月の間、効果は低下することもなく、またミルクや肉の味にも変化はなかっったとのことです。

研究の著者エルミアス・ケブリーブ教授は「牛の飼料に海藻を混ぜると温室効果ガスの削減に効果があり、その効果は時間が経っても衰えないという確かな証拠が得られた」と述べました。

では、カギケノリを世界中の牛に与えればメタンガスの発生量を大きく抑えられる…かといえばまだそんなに簡単な話ではない模様。この海藻を大規模に養殖するのは難しく、また放牧牛にはどうやって与えればよいかなどといった問題を解決していく必要があります。

Source:PLOS ONE

via:UC Davis

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