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親がテレビを見ているときにボリュームを大きく上げたり、「いまなに言った?」と聞き返されたり、話す声が大きいと感じたなんて経験は皆さまにはないでしょうか。

これらの現象は、加齢による難聴=加齢性難聴が原因であることが大半だと言われています。20代までは聴こえていた20kHzなどの超高音が年を重ねるごとに聞こえづらくなってきて、60代ともなると10kHzあたりの音も聞き取りづらくなり、声の母音はわかるけど子音が聴こえないからテレビの音や喋っている相手の声が判別つかなくなってくるそうです。

また長時間大音量にさらされている場合、若くても騒音性難聴となるケースがあります。

WHOによれば、2050年までに25億人近くが難聴になると予測。また10億人以上がヘッドホン、イヤホン、スマートフォンでの大音量音楽再生が原因で、治療不可な難聴となるリスクがあるとのこと。

この問題に対して新しいアプローチで取り組んだのが、現在GREEN FUNDINGでクラウドファンディング中の「FILLTUNE CLEAR」です。72%OFFの99000円(モニタープラン)となる早割を展開しており、プロジェクト期間は10月30日までです。

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人間が音を認知する際、耳介で周囲の音の振動をあつめ、鼓膜で振動を受け取り、耳小骨が振動を増幅して蝸牛内のリンパ液を震わせ、同じく蝸牛内の有毛細胞が振動に反応してラセン神経節細胞が電気信号に変換し、蝸牛神経が電気信号を音として脳に伝えます。キーとなるのは有毛細胞。振動の各周波数帯ごとに反応するセンサー群です。

加齢性難聴および騒音性難聴は、老いや音によるダメージの蓄積によって蝸牛内の有毛細胞が抜け落ちていくことによって起こる現象です。

しかもうずまき状である蝸牛の入口に近いほう=高周波数帯に反応する有毛細胞から反応しなくなっていく。高い音から次第に聴こえなくなっていく。そのため難聴が進んでしまった場合、補聴器で音を増幅したとしても本来の音をそのまま認識できなくなってしまいます。

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▲FILLTUNE株式会社CTOの國司哲次さん。製品の特徴などを詳しくお聞きしました

FILLTUNE CLEARの開発者である國司さんいわく、

「『たけしたさん』と呼びかけたとき、一部の子音が判別しにくくなるため『あれはいかん』と聴こえてくるんです」

難聴対策デバイスの補聴器・集音器は聞き取りづらい周波数帯の音を増幅してくれますが、有毛細胞そのものが死滅している状態になるとやはり声が、音が聞き取りづらくなります。

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▲「FILLTUNE CLEAR」の開発機

そこでFILLTUNE CLEARは有毛細胞の内側にあるラセン神経節細胞に、ダイレクトで音の振動を叩き込みます。簡単に言ってしまえばもの凄い骨伝導ヘッドホン。しかも、その強さが尋常ではありません。通常の骨伝導ヘッドホンの振動力が1だとしたらFILLTUNE CLEARは390とのこと。皮膚や皮下脂肪で減衰しやすい高周波数帯の振動も、着実に伝える実力の持ち主なのです。

筆者は20年ちかくオーディオ機器の評論をしてきましたが、齢50歳となり、着実に超高音域の音を聞き取ることができなくなりました。Twitterでバズったパナソニックの耳年齢チェックでは、耳年齢40代の15kHzの音がギリギリわかるくらい。その状態であってもFILLTUNE CLEARがもたらしてくれる音の鮮やかさには圧倒されました。

声を声として認識できるだけじゃない。滑舌もよく聞こえるし、楽しいとき・悲しいときといった声に含まれているニュアンスの部分も色鮮やかに伝わってくるほど明瞭度が高い。耳栓をして鼓膜を振動させない状態で音楽を聴いてみると、さらに脳が認識できる情報量がアップしました。2chなのに空間オーディオを聴いているかのごとく前後左右の立体感がくっきりパッキリ。音の生々しさも尋常ではありません。

映像に置き換えればフルHDから4K、そして8Kへ解像度が高まるにしたがって立体感が感じ取れたように、音の解像度がグッと高まったことが伝わってきます。

ただし全帯域の音をフラットに聴かせようとする高級イヤホン・高級ヘッドホンがもたらす音場とは違います。どちらかというと、どストレートなモニターライクなトーン。そりゃそうですね。脳に極力近いところに音の振動をぶっこむデバイスなのですから、響きの良さなどの観点で評価すると『聞こえなくなった音を聴かせる』FILLTUNE CLEARの本質が理解できなくなるでしょう。

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國司さんが開発しているFILLTUNE CLEARは、近年になって登場したものというわけではなく、もう10年ちかく開発を続けている聴覚サポートデバイスです。2013年には厚生労働省平成25年度障害者自立支援機器等開発促進事業に採択され、臨床試験を経て感音性難聴に効果があると実証された確かなモノ。しかし当時のバージョンは大きく、重く、そして高価だったため、コンシューマー用としての市販には向かないものでした。なにせ、1kgもあったので。

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▲FILLTUNE CLEAR装着イメージ

今回のクラウドファンディングで提供する予定のFILLTUNE CLEARは、ご覧のとおりオンイヤー型ヘッドホンのサイズにまで小さくなり重量は約200gになりました。装着時の特徴としては、頭を締め付けすぎないようにヘッド部分の素材を選定し、装着時には、顔(耳、耳珠)にあたるパッド部分に可動域を設けました。これにより、個人差のある骨格にフィットしやすくなっています。

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長い開発期間をかけているうちBluetoothチップの性能も上がり、ワイヤレス化も実現しました。また、、PRESTINエンジンは当初「きのこ」という名前の360gのデバイスでしたが、FILLTUNE CLEARでは「きのこ」の性能を保ちながら33gの軽量化を実現。これにより、サイズ感・デザイン共にユーザーの生活の一部となりやすいデバイスとなったのです。

今現在難聴に悩まされている方やそのご家族はもちろん、最新の音響デバイスがもたらす次世代を感じたい方も注目の1品です。

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FILLTUNE Full Wireless model “CLEAR”

通信方式 Bluetooth Ver5.0

プロファイル A2DP, AVRCP, HFP/SBC

デバイス 超磁歪式骨伝導デバイス

ボタン Power/Vol+/Vol-/PLAY PAUSE

充電 USB Type C

マイク 通話用 集音用(ステレオ)

動作時間 4時間(音楽) 5時間(集音)

充電時間 1.5時間

サイズ 高さ約161×幅約177×ヘッドトップ幅約42mm

重量 200g

同梱品 充電用USBケーブル(マグネットタイプUSB TYPE-C to USB-A)ACアダプター、USB Type-C、3.5mm 変換アダプタ(LINE入力用)、保証書・取扱説明書