SpaceX, Flickr
SpaceX, Flickr

SpaceXが、大型ロケット兼宇宙船Starshipの最初の軌道への打上げ試験を2022年1~2月に計画していると、イーロン・マスク氏が語りました。マスク氏の言う予定はたいがい「間に合えばいいな」レベルの話ではありますが、月そして火星を目指す宇宙船がいよいよ宇宙空間へと進出する日が近づいてきたと言えそうです。

マスク氏はStarship初の軌道飛行には「多くのリスク」があり、うまくいかない可能性があると述べていますが、それでも少なくとも開発チームは「大幅な進歩」を遂げることになるだろうとしました。なお、2022年はこの初の軌道飛行のほか、12回ほどの打上げをおこなう可能性があるとのことです。

初の軌道飛行が成功すれば、その翌年、2023年にはStarshipはペイロードを積み込んでの打上げ、そして有人飛行へと駒を進めていくことになります。ただ、そのスケジュールは、連邦航空局(FAA)の承認に依存します。マスク氏は「は今年の終わり頃にFAAからライセンス承認がおりることを期待している」としました。

初の軌道飛行に話を戻すと、この試験はテキサスの施設でおこなわれる予定で、打ち上げられたStarshipは約2分後にブースターを分離し、ハワイ・カウアイ島の北西約60マイルまで飛行する計画になっているとのこと。発射台とタワーは11月中の完成を目指しており、12月から打上げに向けた一連のテストをこなしていくとしています。

振り返れば、2018年にStarshipの初の”乗客”として月へ旅行に行くとイーロン・マスク氏が発表したのが前澤友作氏で、その月旅行の日程が当時2023年とされていました。前澤氏はそれに先立ち、来月12月8日に打ち上げられるソユーズに乗って国際宇宙ステーション(ISS)へ行き、12日間滞在することになっています。ただ、Starshipのほうは実質的な予定を考えると、2023年に月へ有人飛行をするのはかなり難しそうです。

それでも、イーロン・マスク氏はStarshipがあと2年もすれば現在のFalcon 9による打上げよりも安価にペイロード打上げ枠を顧客に販売できるようになるとしています。それもまたマスク氏お得意の楽観論かもしれませんが、Starshipの商業化で収益が増えれば、SpaceXはさらに多くの機体を製造し、打上げサイクルも短縮できます。マスク氏は地球以外の惑星に居住区を作るとなれば、約1000機の打上げシステムが必要になるため、できるだけ早くそれを実現できるよう製造も進めると述べました。

StarshipはNASAのアルテミス計画でも月面に飛行士を連れて行くことが期待されています。NASAのビル・ネルソン長官は今月初めに、最初のミッションが2025年までに実行される可能性が高いと述べています。

Source:SpaceNews