AirPods

アップルが、体温や姿勢モニタリングなどの健康管理機能を搭載し、補聴器や体温計としても使える将来版AirPodsを開発中であるとの噂が報じられています。


米The Wall Street Journalの記者が見たという文書によると、耳の内部から装着者の深部体温(身体の内部の温度。通常の体温計で測定できるのは表面温度)を測れるセンサーを搭載したAirPodsのプロトタイプが開発中とのことです。

このAirPods側の温度センサーは、来年のApple Watch Series 8(仮)に搭載されている温度センサー(手首で測る)に続く2つ目になる可能性があると伝えられています。

また、このヘルスケア機能を強化したAirPodsは、モーションセンサーにより装着者の姿勢を監視し、猫背になっていると姿勢を改善するよう警告してくれるとも報じられています。


さらにこのAirPodsは、補聴器として使える機能も搭載するとのこと。

なお、ユーザーの聴覚を補助する機能としては、今月初めから現行のAirPods Proでも「会話を強調」が利用可能となっています(要iOS 15)

これは前方の話し声を聴き取りやすくするもので、医療機器としての補聴器に替わるものではありませんが、聴覚に軽度の問題がある人にとってのアクセシビリティ機能として導入されました。

アップルが開発中という補聴器の機能が、この「会話を強調」の延長線上にあるものなのか、それともまったく別の補聴器専用の機能なのかは明らかではありません。もっともAirPodsには、マイクやアンプ、プロセッサが搭載されており、すでに聴覚を補うためのハードウェアを備えていることは事実です。


WSJ記事は、AirPodsが補聴器として提供されれば、利用者の範囲が飛躍的に広がる可能性も指摘しています。ちょうど米食品医薬品局(FDA)が軽度~中程度の難聴を対象にした補聴器を消費者に直接販売を許可する見通しのため、アップルが「補聴器としてのAirPods」として売り出す道が開かれるというわけです。

米国では約2800万人が軽度の難聴に苦しんでいるものの、対して補聴器を使っているのはわずか5%との推定も伝えられており、もしも実現すればアップルはさらに広大な市場を獲得できそうです。


これまでにも、将来のAirPodsにはヘルスケア関連機能が搭載されるとの噂は何度も報じられており、アップルの幹部もその可能性を示唆していました。しかし実際に搭載される機能については推測の域を出ませんでしたが、今回のWSJ報道は「アップルの社内文書を見た」として具体的な機能に初めて踏み込んだかっこうです。


そうした健康関連センサーを搭載した新型AirPods Proは2022年に発売されるとの予想は、BloombergのMark Gurman記者有名アナリストMing-Chi Kuo氏といった識者らが語ってきたことです。

しかしアップルの計画に詳しい人物がWSJに語ったところによると、健康機能を搭載したAirPodsは2022年には発売されない見込みで、発売されない可能性もあるとのことです。


AirPodsの価格は一般的な補聴器よりもかなり安く、また外見的にも装着に抵抗が薄いため(WSJは補聴器を付けていると高齢に見られやすい偏見も指摘しています)、実現を待つ人たちも多そうです。


Source:The Wall Street Journal