プラネックスから、2.5Gbps対応の5ポートスイッチングハブが発売されました。価格は9900円と、これまで1万5000円前後が相場だった価格帯から1万円の壁を乗り越える設定となっています。いよいよ普及価格帯に突入してきた感のある2.5GbEですが、今回「FX2G-05EM」をお借りして2.5GbE LAN環境になるとどうなるのか検証してみました。

FX2G-05EM(Amazon.co.jp)

1GbEが普及してからだいぶ時が経ちました。筆者が家を建てたのは今から16年ほど前ですが、当時はまだWi-FiもIEEE 802.11gの時代で、最大速度は54Mbps。1GbEの有線LANを使ったほうが安定して速い速度が得られたため、フレッツ光を契約して家中にLANケーブルを敷き、どの部屋でも高速にネットへアクセスできるようにしておきました。

それから、かなりの年月が経ち、有線LANも2.5GbE、5GbE、10GbEと速度は向上されたものの、なかなか価格が落ちてこず、そのうちWi-Fiは理論上1Gbを超えるまでになりました。

とはいえ、Wi-Fiで1Gbを超えるのはなかなか難しく、筆者も早く2.5Gb以上の環境に乗り換えたいと思っていたところでした。

▲プラネックスの「FX2G-05EM」。5ポートの2.5GbEを備えます

そこに登場したのが本製品です。2.5GbEを5ポート備えたスイッチングハブで、自宅のLAN環境構築で手始めに導入したい規模の製品です。サイズは約160(W)×26(D)×110(H)mm、重量は約463g。

金属製のボディはファンレス仕様で、熱対策として基板の両面から放熱されるよう、CPU上部にはヒートシンクを。CPU下の基板下面には、低硬度・放熱用シリコーンパッドと熱拡散放熱用アルミプレート、難燃性のポリカーボネートシートを挟んで、ボディに密着しています。これにより効率よく放熱しつつ、ファンレスを実現しています。

▲上蓋を外したところ。CPU上部にはヒートシンクが。基盤したにはアルミプレートがチラリと見えます

底面に付属のゴム足を貼り付けることで、棚などに置いた場合に空間が生まれます。また、壁掛けにできるようフック用の穴も用意されているので、設置場所に合わせて選べます。

▲底面には、壁掛け用にフックを引っ掛ける穴が備わっています。壁掛け用部材は同梱されていません
▲厚めのゴム足が同梱されていて、自分で装着するようになっています。棚に置く場合は装着したほうがいいでしょう

電源はACアダプターですが、電源用コネクターは正面に用意され、LANケーブルと同じ向きに挿すようになっています。LEDも正面にあるため、背面はスッキリしていて、壁に密着させられるので、意外とコンパクトに設置でき、点検チェックしたり再起動したりする際にアクセスしやすくなっています。

▲正面にLANポートと電源ポート、LEDが備わっています。

▲両サイドにはエアー取り入れ口が備わっています。
▲ACアダプターは小さいですが、延長アダプターの形状によっては挿す場所を選ぶでしょう

1GbpsのLAN環境から2.5Gbpsへとアップグレードするには、本製品のようなスイッチングハブに加え、2.5GbE以上のLANポート、カテゴリー5E以上のLANケーブルが必要です。LANケーブルは1GbEでもカテゴリー5Eが推奨なので、すでに利用しているはず。あとは、各パソコンに接続するためのLANポートになります。

最近は2.5GbE対応のマザーボードをよく目にするようになってきましたが、PCIe接続のネットワークボードやUSB接続のネットワークアダプターも用意されているので、こうした製品も同時に入手すれば、すぐに2.5GbpsのLAN環境になります。

▲同じくプラネックスから発売されているUSB-C接続の2.5GbEネットワークアダプター「USBC-LAN2500R」。価格は5985円

USBC-LAN2500R(Amazon)

ルーターとかネットワーク回線は2.5Gbps対応でなくてもいいの? と思われるかと思いますが、もちろん対応していればベストですが、現状の1Gbpsなルーターや回線でも、WANは最大1Gpbsのママで、LANだけ2.5Gbpsの環境になります。

ただし、2.5GbEのスイッチングハブに挿しているデバイス間だけが最大2.5Gbpsでやりとりできるため、5ポートの場合は最大4デバイスの接続になります(1ポートはルーターに接続するため)。

FX2G-05EM
▲LEDランプがグリーンなら2.5Gbps、オレンジなら1Gbps以下を示しています。ポート5は1GbEのルーターと接続していて、ほかの2つが2.5GbEに接続しています

実際に使ってみました。10GbEのネットワークボードを挿した自作マシンと、プラネックスのUSB-C接続タイプの2.5GbE LANアダプター「USBC-LAN2500R」をVAIO Zに接続して、自作マシン-FX2G-05EM-VAIO Z間のネットワークの実行速度を計測する「iPerf3」を使って速度を測ってみました。

▲「iPerf3」を使用して実行速度を計測。
▲FX2G-05EMにPCを接続して、ファイルをコピーしたときの時間。

結果は、180秒間の平均で2337Mbps。ほぼ、限界に近い値が出ています。また、ファイル転送の速度を1Gbps環境と2.5Gbps環境で比較してみても、約2.6倍の速さで転送終了しました。これだけ違うと、かなりストレスフリーになると思います。

ファンレスということで、発熱が気になるところですが、CrystalDiskMarkでベンチマークテスト中に赤外線式温度計でボディ上部と底面を計測したところ、一番高い部分で上部は42.1度、底面は50.3度を示しました。さすがに底面は放熱用プレートが密着しているため高温になりましたが、上部はノートPCで高負荷掛けたときと同等かそれ以下程度。もちろん、アイドリング中は少し下がりますが、密閉したような場所には置かず、風通しの良い場所のほうが無難かもしれません。

機能的には、ループ検知・防止機能や最大12KBのジャンボフレーム対応と、シンプルなものですが、やはり1万円切りで2.5Gbps環境が構築できるとあって、意欲が湧いてきます。接続するパソコン用のネットワークアダプターを同時購入しても2万円台で収まるはずなので、ちょっとお高めなルーターを導入するのと同じ感覚で、2.5Gbpsへアップグレードできます。

家庭内でもいよいよギガビットを卒業する時が来ました。NASも2.5Gbps対応にすればより活用範囲も広がります。Wi-Fiだけでなく、有線LANにも目を向けてみるのもいい時期ではないでしょうか。

FX2G-05EM(Amazon.co.jp)