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この夏大注目。サムスンの新型折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold3 5G」「Galaxy Z Flip3 5G」が韓国で発売されました。追ってアメリカやアジア各国でも販売がはじまります。

この2製品のうち、前モデルから大きな改良が加えらえたのがGalaxy Z Fold3 5Gです。サムスンが毎年8月に行ってきた新製品発表会、2021年の今年は例年発売していたGalaxy Noteシリーズの発売に関するアナウンスはありませんでした。

Galaxy Noteといえばワコム技術を利用した充電不要のスタイラスペン「Sペン」を本体に内蔵し、文字や絵を手書きできる機能が大きな特徴でした。最近のモデルではSペンにBluetoothを内蔵し、本体に装着している間に常に充電されカメラのリモートシャッターや音楽再生操作ができるなど、リモコン機能も搭載しました。

しかし、10年続いたGalaxy Noteシリーズもここで一旦終了のようです。

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▲2021年8月の新製品発表会ではGalaxy Z Flip3 5GとGalaxy Z Fold3 5Gを発表

2011年9月の初代Galaxy Noteの誕生を振り返ると、それは“他のスマートフォンにはない大画面”が一つの特徴でした。当時は世界中から「こんな大きいスマートフォン、使う人などいない」と否定的な声ばかりが聞かれましたが、初代Galaxy Noteはヒット製品となり、スマートフォンの大画面ブームを生み出しました。

ソニーが2013年に「Xperia Z Ultra」を生み出したのも、Galaxy Note人気があったからでしょう。ちなみにXperia Z Ultraは鉛筆をスタイラスペンとして使うことができたのも、Galaxy Noteを強く意識したからです。

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▲2011年の発表時“巨大”と言われた5.3インチディスプレイの初代Galaxy Note

さて、Galaxy Z Fold3 5Gはスマートフォンではあるものの、開けば7.6インチディスプレイを搭載する小型タブレットになります。後に専用のスタイラスペン「S Pen Fold Edition」「S Pen Pro」も利用できるようになりました。つまりGalaxy Z Fold3 5GはGalaxy Noteシリーズと同じ “大画面”、“スタイラスペン対応”という特徴を持っており、Galaxy Noteの後継機と考えられるわけです。

考えてみれば4月に発売になった「Galaxy S21 Ultra 5G」のディスプレイサイズは6.8インチ、昨年8月発売の「Galaxy Note20 Ultra 5G」は6.9インチであり、もはやGalaxy Noteシリーズが他のスマートフォンよりも「大画面」とは言えない状態でした。

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▲Galaxy Z Fold3 5GはSペンに対応して手書きができる

それではGalaxy Z Fold3 5GはGalaxy Noteシリーズの代替となるのでしょうか?

まず“大画面”という点では、開けば7.6インチとなるため、他のスマートフォンとの差別化を図れます。

一方、Sペンの対応については賛否が分かれるでしょう。Galaxy Noteシリーズは本体にSペンを内蔵しており、いつでもペンを取り出して手書きできる点が大きな特徴でもあったからです。Galaxy Z Fold3 5Gはペンは内蔵式ではなく、専用ケースを取り付けることでそのケースに内蔵できるものの、ケース込みのサイズは大きくなってしまいます。

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▲S Pen Fold Edition収納ケースをつけたGalaxy Z Fold3 5G

とはいえ外付けのSペンはGalaxy S21 Ultra 5Gが対応しました。Galaxy S21 Ultra 5GはGalaxy Noteシリーズ以外で初めてSペンに対応しましたが、Sペンは別売の「Galaxy S21 Ultra 5G S-Pen」となり、本体に収納できないものの、収納式のケースが登場しそちらに内蔵して使うことができます。

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▲Galaxy S21 Ultra 5Gもケースに専用のSペンを収納する

Galaxy Noteシリーズを初代から使い続けている筆者は、昨年Galaxy Note20 Ultra 5Gを買い、今年春にはGalaxy S21 Ultra 5Gと対応のSペンを買いました。2つの端末を併用しつつ、それぞれのSペンを使ってみると、Galaxy S21 Ultra 5Gの本体非収納式のSペンも意外と使いやすかったのです。

本体内蔵ではなくなったことで、Sペンがより太く長くなり、持ちやすく、そして書き込みもしやすくなりました。Galaxy NoteシリーズのSペンも年々改良されており、今ではiPadと同じ遅延速度(9ms)で書き味も良くなっています。ペンの細さ故に「やや持ちにくい」と感じるときもあります。

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▲奥がGalaxy S21 Ultra 5G用Sペン。手前のGalaxy Note20 Ultra 5G用Sペンより太くて長くて持ちやすい

またGalaxy Note9以降で対応した、Sペン内蔵のBluetoothを使ったリモコン機能も、カメラのリモートシャッター以外に利用する機会がなく、せっかくのBluetooth内蔵機能もあまり使わず……。なお、この機能を搭載したことで「SペンもApple Pencil同様に充電が必要」と思われてしまうことがありますが、Sペンそのものは充電不要。

それでも本体内蔵のSペンはあまり使わなくなってしまいました……。その代わりにLAMMYのSペンを使うことにしました。同社のボールペンと同じ大きさなので握り心地は快適です。Galaxy Noteシリーズには収納できませんが、取材時などは胸ポケットに刺して持ち運んでいます。Galaxy Noteシリーズ内蔵のSペンも使いにくいわけではありませんが、より太く長いGalaxy S21 Ultra 5GのSペンが気に入り、Galaxy Note20 Ultra 5GでもそのSペンを使うようになりました。

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▲ペンメーカーLAMMYのSペンは握りやすい

また、旧機種ではSペンの収納部分が底面右側に設けられ、本体を左手で持った時に右手で即座にSペンを抜くことができました。それに対してGalaxy Note20 Ultra 5Gでは左側になったことで、Sペンが抜きにくくなったのです。ただ、左利きかつ本体を右手に持つ人には使いやすい仕様なのかもしれません。

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▲Galaxy Note20 Ultra 5GからはSペンの収納位置が左側になり、右手ではやや抜きにくくなった

Galaxy S21 Ultra 5GにSペン収納のケースをつけると本体の幅が広くなってしまいますが、araree製の透明ケースにしたところ、そこまでのサイズ感を感じず、また純正品よりもサイズが小さく、使い勝手は悪くありません。

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▲arareeのGalaxy S21 Ultra 5G用Sペン収納ケース。Galaxy Z Fold3 5G用も発売される

以上、Galaxy Noteシリーズを長年にわたり使い続け、Galaxy S21 Ultra 5Gで本体非内蔵のSペンを使った経験を踏まえると「Galaxy Z Fold3 5G対応のSペンは本体に内蔵できないものの、使い勝手はそれほど悪くならない」という結論に至りました。もちろん「内蔵されているから便利」という意見もあるでしょうが、非内蔵になったことで握りやすい太さのペンになった、というのも大きな魅力です。

小型のタブレットサイズになるGalaxy Z Fold3 5GがSペンに対応したことで、クリエイティブな用途などスマートフォンの使い方も変わるでしょう。フレキシブルディスプレイでSペンを使ったときの耐久性がどの程度なのかなど気になる点も多く、早くペン入力を試してみたいものです。