▲ついに登場した日本版のGalaxy Z Fold3 5G(左)とGalaxy Z Flip3 5G(右)

サムスンは、日本に投入する「Galaxy Z Fold3 5G」と「Galaxy Z Flip3 5G」の2機種を発表しました。フォルダブルスマホはこれまで、auが独占提供していましたが、“3”からは取り扱うキャリアも拡大。ついにドコモが、FoldとFlipの2機種を販売することが決まりました。

8日には、プレス向けの体験会も開催され、一足先に2機種に触れることができました。ここでは、Sペン対応でとりわけ注目度が高いGalaxy Z Fold3 5Gに焦点を合わせてフォトレポートをお届けしていきます。

▲本体を開くと、7.6インチの大画面が広がる

▲閉じたときは、縦長の6.2インチ

グローバル版との最大の違いと言えるのは、やはりおサイフケータイでしょう。これまでのGalaxy Fold/Flipはどちらかと言うと仕様がグローバル版に近く、FeliCaは非搭載のまま販売されていました。これに対し、Fold/Flip3はフォルダブルスマホとして初めておサイフケータイに対応しています。アンテナは、開いたときの真ん中に近い場所に搭載されているようで、FeliCaマークがヒンジの近くにプリントされています。

▲FeliCaのアンテナは背面中央に配置されている

開いて決済すると、改札やリーダライターが狭い場所に設置されているときに、少々タッチしづらいのは難点です。ただし、おサイフケータイの利用には画面を点灯させる必要すらないため、基本的には閉じたままリーダ/ライターにタッチすることになると思います。

閉じた状態で使うのであれば、搭載位置としては問題ありません。もちろん、おサイフケータイアプリもプリインストールしており、モバイルSuicaやiD、QUICPayはもちろん、nanacoやWAON、楽天Edyといった各種電子マネーも利用できます。

▲アンテナは閉じるとちょうど本体の端にくる形

▲おサイフケータイに対応しており、幅広い電子マネーを利用できる

ここからはグローバル版と共通のトピックですが、Galaxy Z Fold3 5Gは全体的に強度をアップさせているのが特徴です。フレームには、より衝撃に強い「アーマーアルミニウム」を採用。実際に触ってみると、確かに硬質感がありガッシリとしたような印象を受けます。

ガラスも強化しているとのことですが、こちらはフォルダブルの機構を実現する以上、どうしても曲げなければならず、やはり普通のスマホよりは柔らかそうです。

▲アーマーアルミニウム採用で、より剛性が高まった。写真はドコモとau共通のファントムブラック

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▲写真だと少々分かりにくいかもしれないが、au版のみファントムグリーンもラインナップ。黒に近い深い緑色で、ミリタリーアイテムのような趣もある

そのため、SペンもGalaxy Z Fold3 5Gに合わせた専用のものが用意されています。Fold専用のSペンや、過去モデルと共通で使える「S Pen Pro」のFoldモードは、ペン先が凹んで衝撃を吸収する仕様。このギミックで、柔らかなガラスに与えるダメージを軽減しているというわけです。

ペン先が引っ込むため、Galaxy Noteなどと比べて書き味が変わってしまうかと思いきや、大きな違いはなく、すらすらと文字や図を書くことができました。追従性は相変わらず高く、より大画面になった結果、Galaxy Noteシリーズより文字が書きやすくなった印象です。

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▲別売のS Pen Pro。Foldモードにすると、ペン先が引っ込んで衝撃を吸収する

▲すらすらと文字や絵を書ける操作性は健在。画面が広くなり、書き心地がアップした

大画面を生かしたユーザーインターフェイスや機能も、Galaxy Z Fold3 5Gの魅力。中でも便利なのがマルチウィンドウ機能で、7.6インチの広々とした画面を使って、3つのアプリを表示させたうえに、ポップアップでさらに1つのアプリを重ねることが可能です。正直ここまで開くと、7.6インチでもちょっと狭苦しく感じてしまうのは事実ですが、動画を見ながらTwitterをしつつ、さらに仲のいい友だちとメッセージした上で、届いたメールをチェックする、なんてことも不可能ではありません。

▲ポップアップまで合わせると、4つのアプリを同時に表示することが可能

マルチウィンドウを利用できるかどうかは、アプリの実装次第ですが、Galaxy Z Fold3 5Gには非対応のアプリを強制的にマルチウィンドウで利用するための機能が「ラボモード」に搭載されています。これをオンにしてみたところ、ポップアップ表示できなかった「+メッセージ」のアプリが開けるようになりました。アプリの中には、きちんと機能しなくなってしまうものもあるようですが、気になったものを試してみる価値はあります。

▲ラボモードには、すべてのアプリをマルチウィンドウに対応させる機能が用意されている

▲この機能をオンにしたところ、ポップアップ表示に非対応だった+メッセージアプリをポップアップとして開くことができた

大きな画面は、アプリを1つだけ開いている場合でも活躍します。アプリが画面分割機能に対応している場合、左にコンテンツの一覧、右にその中身といった形で表示することが可能。代表的なのはメッセンジャーアプリで、トークの一覧とその中身を分けて表示できるため、届いたメッセージを呼んでからいちいち前の画面に戻る必要がなく、テンポよく操作することができます。3キャリア合同で開発した+メッセージも、きちんとこの機能に対応していました。さすが打倒LINEを標榜するだけのことはあります(標榜していません)。

▲左にコンテンツ一覧、右にその中身を分けて表示できる

標準ブラウザ限定の機能として、リンクをドラッグ&ドロップすると、もう1つのウィンドウとして開ける機能も搭載されています。ショッピングサイトなどで複数の商品を見比べながら購入したいときなど、情報の比較が必要な場面で重宝する機能と言えるでしょう。Android標準のChromeでは、この機能が利用できなかったのが残念ですが、フォルダブルの大画面を生かせる機能として、ぜひアップデートで対応してほしいと感じました。

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▲ドラッグ&ドロップで、好きな場所にリンク先を表示させることが可能。ただし、標準ブラウザ限定の機能になる

歴代のFoldやFlipを使ってきたユーザーにはおなじみの機能ですが、端末を半開きにしたまま写真を撮影できる機能にも引き続き対応しています。動画撮影時に自動でフレーミングすることもでき、フォルダブルならではの撮影体験を味わえます。

置いて撮れば手ブレも起きないため、夜景など、光量の少ない場所での撮影にも活躍しそうです。一方で、Galaxy Z Fold3 5Gのカメラ自体は、あまり大な進化がありません。グローバルの発表会でも、思いっきりスルーされていたのは少々残念なポイントです。

▲本体を置いたまま撮影できるのは、フォルダブルスマホならではの機能

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▲ちなみに、Zoomも半開きのFlexモードに対応。オンライン会議しながらメモを取ることも可能だ

ただし、開いたときのインカメラはディスプレイの“下”に埋め込まれる形になり、パンチホールやノッチといった実装方法よりも目立たなくなりました。と言っても、それなりに網点のような模様は見えるため完ぺきではありませんが、せっかくの大画面に表示したコンテンツが、インカメラの穴で欠けてしまうことはなくなりました。没入感がより高くなったと評価できます。

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▲インカメラはディスプレイの下に埋め込まれたが、映像が白いと目立ちやすい

価格は約23万7600円(税込み、ドコモ版の場合)と少々お高いGalaxy Z Fold3 5Gですが、おサイフケータイや防水にも対応し、スペックのすきはなくなりました。フォルダブルスマホが気になっていたユーザーにとっての“買い時”がついに来たと言えそうです。