ドイツ、ガソリンスタンドにEV充電器設置を義務づけへ。長距離ドライブの不安解消

大排気量車には

Munenori Taniguchi
Munenori Taniguchi, @mu_taniguchi
2020年06月5日, 午前 10:40 in Germany
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Michael Dalder / Reuters
Engadget Japan

ドイツは、国内のすべてのガソリンスタンドに電気自動車用充電設備を設置することを義務づけることを決定しました。消費者が電気自動車に感じている航続距離の短さから来る不安を解消するのがねらいです。

この動きに加えてドイツでは、大排気量エンジンを搭載するSUVなどを対象とした増税と6000ユーロのEV購入補助金を含む景気刺激政策を打ち出しており、EVシフトが一段と加速する可能性があります。

ダイムラーやルノー・日産・三菱連合などが出資しEVバッテリーを活用する電力事業を行うThe Mobility Houseは今回の決定に対し「バッテリー駆動車への明確なコミットメントであり、電気自動車が次世代を担う技術だと証明するものだ」「これによって、ドイツはバッテリー駆動電気自動車(BEV)のサポートにおいて世界のトップグループに位置するだろう」と評価しました。

再生可能エネルギーインフラ専門の投資会社Quercus Real Assetsは「消費者が電気自動車を購入しない理由の97%が航続距離の不安だ」と述べ、今回の決定によって「いつ何時も営業しているガソリンスタンドに充電設備を置くことは、その不安を解消する方法として最適だ」とコメントしました。

意外にも、ドイツでは電気自動車の人気が低く、2019年の新規乗用車登録台数のうちディーゼル車が32%、ガソリン車が59.2%を占めたのに対し、電気自動車(Battery Electric Vehicle:BEV)は1.8%しかありませんでした(残りはハイブリッド)。今年5月の新規登録台数で見ても、全体で16万8148台のうちBEVは5578台、つまり3.3%にすぎません。

ドイツは欧州でも環境意識の高い国と認識されますが、日本に比べて自動車での長距離移動の機会も多いとされており、給油さえすればどこまででも走り続けられるエンジン車のほうが消費者にとっては安心感が大きいと考えられます。また速度無制限区間のあるアウトバーンが有名なドイツにおいて、航続距離が短く、速度を上げるほど効率が落ち電費が悪くなるBEVが消費者にそっぽを向かれるのも仕方のないことかもしれません。

ドイツ国内では2020年3月現在で、すでに2万7730台の充電ステーションが設置されています。しかし試算によれば、BEVを一般的なレベルにまで普及させるには少なくとも7万の充電ステーション、7000の急速充電ステーションが必要だとロイターは伝えています。

一方ガソリンスタンドは、自動車の燃費向上もあってその数が減り続けており、ドイツ国内において1965年にはおよそ4万か所あったのが、いまでは1万4000あまりしかないとのこと。ちょっとしたイートインスペースなどを併設すれば、ガソリンスタンドも収益向上につながるかもしれません。

欧州ではフランスでも先週、マクロン大統領が「フランスを欧州トップのクリーンビークル生産国にする」と述べ、新型コロナ禍後の景気刺激作として80億ユーロ(約9900億円)を自動車業界支援に投じる計画を発表しています。

source:Reuters

 
 

 

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