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ゲーマーなら、思い入れの強いタイトルが幾つかあると思います。筆者にとってそんなタイトルの1つが「ギルティギア」シリーズ。アークシステムワークスによる2D格闘ゲームで、ハイスピードかつスタイリッシュなコンボゲーとして人気を博したタイトルです。初代にあたる「GUILTY GEAR」は1998年にリリースされたので、実に20年以上の歴史を持っている息の長いシリーズで、ゲームセンターに通っていた人には刺さるタイトルではないでしょうか。

GUILTY GEAR -STRIVE- PS4(Amazon)

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そんな「ギルティ」シリーズの最新作が、2021年6月11日に発売された「GUILTY GEAR -STRIVE-(ギルティギアストライヴ)」。「ギルティギア」シリーズの特徴であるスタイリッシュなバトルや、スピード感はそのままに、格ゲープレイヤーからしても高難易度でマニアックだったシステムを大幅に変更し、シリーズ経験者はもちろん、格闘ゲーム初心者まで楽しめる内容となっています。

対応機種はPS4/PS5/Steam(PS版とPCでのクロスプレイは不可)で、スタンダート版は8,580円、アルティメットエディションは13,750円。ちょっと高いかな、と思いつつも、思い入れの強いタイトルということもあり、筆者は本作を発売日に購入。βテストの段階から、システムが一新されたことに対する不安はありましたが、現時点では充分に楽しめています。

少し前置きが長くなりましたが、本稿では、筆者の「ギルティギア」シリーズとの思い出を振り返りながら、最新作「ギルティギアストライヴ」の魅力をお伝えできたらと思います。

■そもそもギルティギアとは?~ 筆者の思い出~

冒頭でも触れましたが、ギルティギアシリーズといえば、高火力のコンボや、抜けるのが難しい固め(相手に攻撃をガードさせ続ける連携)による攻めの強さと、空中でも可能な素早いダッシュがもたらすハイスピードな展開などが特徴で、多少の変化はあれどこうしたシリーズの方向性は2017年に発売の「GUILTY GEAR Xrd REV 2」まで引き継がれていたと思います。

正直に言ってしまえば、昔の「ギルティギア」は初心者には難しい高難易度の格闘ゲームですが、魅力的なキャラデザインや、動かしているだけで楽しいスタイリッシュなゲーム性もあり、友達と緩くプレイするだけでも充分に楽しめるゲームでした。

実際、筆者は高校生の時に「GUILTY GEAR XX #RELOAD(通称『青リロ』)」を友人とプレイステーションでプレイしていました。当時ゲーセンで稼働していたのは「青リロ」より後の「Λ CORE(アクセントコア)」で、「青リロ」は古いゲームでしたが、かなり熱中していたのを覚えています。

友人は格闘ゲーム経験者ということもあり、「ギルティギア」もかなり強かったので、僕はついていくために必至に練習をしました。その結果、僕の「ギルティギア」熱はどんどん過熱し、友人に勝てるように。しかし、僕に負け越すようになると友人の熱は冷めていき……気付いたら彼は別のゲームで遊ぶようになっていました。

それからというもの、僕は対戦相手を求めゲーセンに足を運ぶようになり、練習のために数万円するアケコンを購入。アルバイト代はほぼ全てゲーセンで使うように。大学生になる頃にはすっかりゲーセンの住人となり、閉店までギルティをプレイし、終電を逃して野宿をするみたいなこともありました(因みに、書きながら「15年以上前かよ……」とかなりビビっています)。

その後は、通い詰めていたゲームセンターが潰れたこともあり格ゲーは引退。社会人になってからリリースされた「Xrd(イグザード)」シリーズは少し触った程度で、社会人になり立てで、慣れない忙しさもあり以前ほどの熱量では触ることができませんでした……。と、少し思い出話が長くなってしまいましたので、本作の紹介に戻りましょう!

完全に余談ですが、筆者の青春である「AC」のアップデート版「GUILTY GEAR XX ACCENT CORE PLUS R」はSteamでプレイできます

■最新作「GUILTY GEAR -STRIVE-」でどこが変わったか

シリーズ最新作となる「GUILTY GEAR -STRIVE-」ですが、いざ触るとシリーズの特徴といえるシステムが大幅に変更さてており、最初は上手くキャラを動かせませんでした。

まずなにより苦戦したのが、ガトリングコンビネーションの削除により通常技があまり繋がらないこと。旧作では発生が早い小パンチなどからコンボに移行しダメージをとれましたが、本作では中技からしか高火力のコンボにはいけなくなりました。また、その中技からのコンボも繋がる技が少なくなっているので、コンボは短く、難易度も低くなっています。

連携面でも、小技からの固めが弱くなっているため、攻めを継続するのが難しくなっています。筆者のように、過去作ではできた連携やコンボをやろうとして、技が繋がらずに痛い目を見た経験者も少なくないでしょう。

通常技が繋がらなくなった代わりに、全体的に技の単発のダメージは高く設定されており、簡単なコンボや、牽制でダメージを与えやすくなっています。こうした技の変更で、初心者も難しいコンボを覚えなくてもダメージを稼ぐことができますし、固めが弱くなったことでひたすら防御しているような時間も少なくなるので、かなり取っつきやすい内容に進化していると感じました。

必殺技単発での火力もかなり高め

また、本作では画面端である程度攻撃を続けると壁が割れる演出が入りリスタートすることに。格ゲーでありがちな壁際に追い込まれ、逃げることができずに倒されることがなくなりました。

このシステムだと、画面端から逃げられてしまう攻撃側が損をしているように感じますが、壁を壊すと追加ダメージに加え、一定時間ゲージが上昇しやすくなる強力なボーナスを得ることができるので、追い込んだ側が損するということはありません。この画面端での壁を破壊するコンボのダメージが高いので、今のところは画面中央でのコンボで画面端まで相手を運び、画面端で壁を破壊、ボーナスで得たゲージを使用してとどめをさす、というのが王道の勝利パターンでしょう。

画面端に相手を追い詰めた後、コンボを叩きこむと壁が壊れ、相手キャラ吹き飛び仕切り直しに

また、ギルティギアシリーズ固有のシステムである「ロマンキャンセル(ロマキャン)」にも変更が入りました。とはいえ、従来の「ゲージを消費して行動をキャンセルし、ニュートラル状態に戻す」という効果はそのままなのですが、ロマキャンを入力した状態に応じて衝撃波の色と効果が変わるようになりました。

例えば、攻撃ヒット時にロマキャンを入力すると赤色の衝撃波が発生し、相手の動きがスローモーションになり、普段ではできないコンボを繋ぐことが可能になります。ガード中に行える黄色ロマキャンは相手を弾ける防御手段として使用できます。他にも、技の空振り時のスキを消せる紫ロマキャンや、ニュートラル時に出せる相手の動きを遅くする青ロマキャンなども存在します。

ロマンキャンセルはどんな状態でもゲージが50%あれば使用でき、コンボを伸ばすだけでなく、相手の不意を突いた動きもできるので、本作のゲージをどう溜めて、如何に使うかの判断や、立ち回りの自由度、読み合いの奥深さなどを各段に上げています。今後、攻略が進んでいけばいくほど、このロマキャンを活かした攻防が重要になっていくのではないでしょうか。

コンボを伸ばすときに使う赤ロマキャン。最初のうちはここにゲージを吐くといいでしょう
初心者の練習場所として、「DOJO」が存在。コンボだけでなく、対処の難しい技等にどうすればいいかもレクチャーしてくれます

尚、本作のオンラインマッチはタワーシステム。強いプレイヤーほどタワーの上の階に配属され、同じくらいのプレイヤーと戦うことが可能ですまた、タワーの外にある屋外フロアではランクに関わらず誰とでも対戦できます。

塔の各階の名前は洋楽が元ネタです。実はキャラや技の名前も洋楽ネタが多く、開発者の趣味が垣間見えます

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■魅力的なキャラクターや演出はパワーアップ

「ギルティギア」の魅力は対戦だけではありません。個性豊かなキャラクターや各種演出、ハードロックやメタル調のBGMなども多くのファンを惹きつけてきたポイントです。

本作は完全新作ということもあり、現時点でのキャラクターは15人と他の格ゲーに比べて少ないですが、今後のアップデートで追加されていくとのことなのでそちらに期待です。

ギルティギアといえば、既に実装されている「ソル」や「カイ」といった主人公格キャラよりも、所謂「男の娘」キャラの走りとも言われる「ブリジット」の方が有名かもしれません。前作「Xrd REV 2」には登場していませんが、今回こそと登場を待ち望んでいる人は多いかもしれませんね。

シリーズの顔であるソルとカイ

キャラ選びに関してですが、スタンダートな「カイ」や突進技の「メイ」といった風に、どのキャラにも個性があり、キャラの難易度も異なるので、初心者の方は自分に会った性能のキャラを探すといいでしょう。もちろん、見た目でキャラを選ぶのもOKです。

因みに筆者は長年遠距離で強い「アクセル」を使ってきましたが、今までに比べて練習したコンボを決める機会が少なくなった印象を受けたので、本作では「ラムレザル」にキャラ変更をしようかと考えています。そこまでコンボが難しくないゲームなので、多少の練習は必要ですが、今までよりもキャラチェンジは楽になったのではないかと思います。

本作ではキャラによっては過去作から大幅に性能が変更されたキャラも存在。ラムレザルはテクニカルキャラから触りやすいキャラに変更されました
そしてラムレザルは可愛いです

キャラクターは「Xrd」から引き続き3DCGで描かれていますが、そのクオリティは格段に上がっています。必殺技中のキャラクターの表情の変化や、ズームしたり、アングルが変わるカメラや、ド派手な演出の覚醒必殺技等、見どころを上げたらきりがありません。それでいて過剰な演出とまではいかず、ゲームプレイの邪魔をしない絶妙な塩梅となっています。

是非見てほしいのが全編アニメーションのストーリーモード。そのクオリティはアニメ作品にも見劣りしません。

普通の必殺技でもかなり派手な演出です
覚醒必殺技は、戦闘中にアニメーション的な表現が違和感なく挿入されます

■誰にでも遊んでほしい新しいギルティギア

そんな本作ですが、総評として攻めが強く、スピーディーでスタイリッシュな格闘ゲームという特徴はそのままに、初心者から上級者まで楽しめるゲームになっていると感じました。

もちろん、システムを一新したことで、僕の様な古参プレイヤーは違和感を覚えるかもしれませんがそれは最初だけ。プレイしているうちに本作に慣れていけば、立ち回りのスピード感や、ロマキャンが絡んだときの自由度、なんだかんだ高火力なコンボなどから、「あの頃」とは違うゲームだけれど確かに存在する「ギルティギア」らしさを感じられるゲームだと思います。

また、従来のハードコアな内容では新規プレイヤーの獲得が難しいのも事実。本作はグラフィックの見栄えがいいだけに、新規プレイヤーにも進めやすいタイトルとなっており、格ゲー業界・コミュニティにとって重要なタイトルとなるのではないでしょうか。

キャラ同士の相性さのでやすいキャラバランスや、初心者向けキャラが強めに設定されていることに対する不満もありますが、バランス調整は今後のアップデートに期待したいところです。

筆者は次のアップデートまで、アクセルとラムレザルでタワーの最上階を目指しつつ、新キャラを待ちたいと思います。

関連リンク:GUILTY GEAR ‑STRIVE‑

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