任天堂が6月5日に発売したNintendo Switch用ソフト「世界のアソビ大全51」は「リバーシ」や「将棋」といったメジャーなものから、聞き馴染みのない世界のアソビまで51のゲームを収録しています。価格はパッケージ版、ダウンロード版共に税別3980円です。
筆者は発売日に購入して、51のアソビを一通りプレイしました。プレイしておもしれぇと思ったゲームをEngadgetにて紹介していく予定です。今回紹介するのは「トイベースボール」。
「世界中のアソビをプレイしたくてこのソフトを買ったんだ。どうせ野球盤だろ。知ってるわ」とスルーする方も多いかと思いますが、これが中々面白かったのです。
野球盤を再現したゲームで、ピッチャーとバッターを交互に操作します。リアルでの対人戦やオンライン対戦、CPU相手の1人プレイも可能です。
ピッチャーはアナログスティックを弾いて球を投げます。勢い良く弾くと球速が早くなり、優しく弾くと球速が遅くなります。この弾いて投げるという操作は、実際の野球盤でバネを引く動作をうまく再現しています。シュート、カーブ、チェンジアップといった変化球を投げることができます。守備に関しては打たれた球が、守備駒のポケットに入ればアウト。守備駒は自動で左右に動きます。
バッターはタイミングよくボタンを押して球を打ち返します。打席は右・左で切り替え可能です。打った球が守備駒のポケットに入らずグラウンド内に留まるとヒット。球場奥のポケットに入るとツーベースヒットやホームランなどになります。
「パワフルプロ野球」「プロ野球スピリッツ」といった専門タイトルと違い、あくまで野球盤を再現したシンプルなゲームです。複雑な操作や選手ごとの能力の違いはありません。それ故に相手のタイミングを崩し合うかけ引きが重要となってきます。
このゲーム、バッターの操作が非常に難しいです。ピッチャーはアナログスティックを弾いて球を投げるのですが、力加減を調整することで投球動作にも入ったにも関わらず球を投げない、いわゆるボークができてしますのです。いくら「ボークだ!」と喚いても、これは野球ではありません。野球盤です。
このボーク行為以外にも変化球やボールの緩急もあります。オンラインでは投球までに時間制限がありますが、リアルの対人戦では制限がないので全く投げずにジィーっと佇み、タイミングを狂わせることも可能。加えて、リアルでは話しかける等の心理的な妨害もできちゃいます。
さらに厄介なのはシンプルな操作故に、相手がやった姑息なプレイを簡単に再現できること。なので、初心者相手でもバッターは手こずります。CPU相手ならば10点以上は入りますが、対人戦ではバットが虚しく空を切り続け、0対1ぐらいの投手戦になります。
世界のアソビ大全51の野球盤おもしろい〜https://t.co/2Fazgmm2GP pic.twitter.com/N4wDhxpMTm
— 田沢梓門 (@samebbq) June 8, 2020
世界のアソビ大全51の野球盤は兎に角バッターがツライ、ピッチャーがボークし放題だからタイミングめっちゃ狂うhttps://t.co/2Fazgmm2GP pic.twitter.com/4TXJdQDt2Y
— 田沢梓門 (@samebbq) June 8, 2020
トイベースボール評価
ギスギス度★★★★
プレーヤーが勝ちこだわるとバッターの難易度が急上昇。守備駒の動きによるアウトはあるものの運要素はほとんど無く、動体視力と心理戦がキモとなる実力主義のゲームなのでギスギスします。
ワイワイ度★★★
友人とのリアルの対人戦では、卑怯なプレイをワイワイ糾弾できます。オンラインで強者にあたるとメンタルに負荷がかかります。
総評
野球盤ってこんなにヒリヒリするんだってことを再発見できるゲーム。手強いピッチャーから点を取ったときの快感はひとしお。
関連リンク:世界のアソビ大全51