Jim Young / Reuters
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米司法省(DoJ)が、Googleを反トラスト法違反の疑いで提訴しました。Googleはインターネット上の検索と関連する広告を不当に独占し、Google製OS、要するにAndroidスマートフォンに自社製アプリケーションを初期インストールするとともにデフォルトの検索エンジンとしてGoogleを指定することを強制しています。

Googleはアップル、LG、モトローラ、サムスンなど、人気スマートフォンメーカーや、AT&T、T-Mobile、Veriozonといった主要な携帯電話キャリア、さらにはMozillaやOpera、といったウェブブラウザー開発企業らに毎年数十億ドルを支払い、標準の検索エンジンの座を競合から奪い続けていると訴訟文は訴えています。

当然ながら、Googleの国際問題担当シニアバイスプレジデント(SVP)兼最高法務責任者(CLO)のケント・ウォーカー氏は、訴えは正当ではないとしており「われわれが強制しているのではなく、彼らがわれわれを選んで使っている」とブログ記事で反論。「われわれとアップルをはじめその他のデバイスメーカーや通信事業者との契約は、他の多くの企業がソフトウェアを配布する際に使用してきた契約のあり方と同じであり、マイクロソフトのBingといった他の検索エンジンがこの契約に対して競合している。さらにわれわれの契約は毎回、独禁法のレビューに合格している」と主張しています。さらにウォーカー氏はGoogleにはTwitter、宿泊や航空券予約のExpedia、外食情報および予約サービスのOpenTableなどと競合していると述べました。

しかし、競合企業のなかにはその意見に同意しないところもあります。ユーザーを追跡しないのが売りの検索エンジンDuckDuckGoのガブリエル・ワインバーグCEOは、DoJがGoogleに対して訴えたことを歓迎するツイートを投稿、「Googleの反競争的な慣行はわれわれのような企業にダメージを与え、彼らの追跡監視ビジネスモデルは社会と民主主義に悪影響をもたらす。人々はそのような慣習からワンクリックでオプトアウトできるべきだ」としました

今回の独禁法訴訟は、1998年にマイクロソフトに対して起こされた訴訟以来の大規模なものになると報じられています。マイクロソフトは当時、圧倒的なシェアを獲得したWindowsに独占的にInternet Explorerなど主要ソフトウェアをプリインストールとしたことで、非難され、裁判所はマイクロソフトを分割するよう命じました。しかしその後マイクロソフトは和解にこぎ着けました。なお、DoJはGoogleへの訴訟においてマイクロソフトの件に触れ「当時はGoogleはマイクロソフトが反競争的だと主張していたものの、いまやGoogleは独占を維持するためにマイクロソフトと同じストーリーを展開しようとている」と述べています。

今年初めには、Google、Amazon、Facebook、アップルのCEOらが、米下院が開いた反トラスト法に関する公聴会に出席しました。このとき議会は、GAFAと呼ばれるこれら4社すべてを分割すべきだとしましたが、当然ながらいずれもその推奨に同意していません。

またGoogleに対しては、EU圏でも独占禁止法に関する調査が行われており、制裁金額は総額82億ユーロ(約1兆円)にのぼりました。Googleはこれを不服として裁判での争いを継続しています。

source:DoJ